動物病院の医療設備②
こんにちは北森ペット病院・北森です。当院ブログに来て頂き、感謝いたします。
今日は、動物病院の医療設備についての続きです。
生物の世界では、よく知られた現象に、ポジティブフィードバックという反応があります。刺激が刺激を呼ぶ・・・・恥ずかしくて顔が赤くなって、それを意識・指摘されてさらに赤くなって・・・みたいな反応です。自分では制御できない反応です。
これは生体反応ですが、
病院経営のプロの会計・税理士事務所の方々とお話をすると、時にこれと同じような反応が病院経営現場で起こっていることを教えてくれます。
非常に単純化しますが、
一大決心をして、少し背伸びして(高いけど)飼い主の為に素晴らしい機械を入れると・・・・・単なる『高価』なではなく、『素晴らしい』機械だと認識できるというのはまだ持っていない段階からの未来への学習投資が必要なんです・・・・・・・良い仕事が出来て顧客が増え増収し、それを原資に、次の機械が導入され、また良い仕事ができて・・・・・・それが顧客を増やし・・・・・・それが繰り返されるらしいです。まさにポジティブフィードバック・・・・・そういう循環が形成されるそうです。
増収(利益)が目的ではなく、良い仕事をしたいという動機が、最初の刺激であるのがミソだと思います。
逆に、まったく設備投資をしない先生が、飼い主さんに負担をかけたくないからうちは安価だし(高額な検査をしないから)、設備投資しないんだよという話をよくされますが、こういう病院では、逆のポジティブフィードバックがかかります(あえて書きませんが)。
この場合、安価にやりたいというのが最初の刺激ですが、この考え方は確かに医療経済学的には顧客にやさしいく思われますが、実はすり替えがあって、他えば私の知り合いの先生は、もっとも高価と思われるCT検査を非常に安価に行っています。つまり最初の刺激が、ただただ良い仕事がしたいのであれば、料金自体を安価にすることは実は可能なんです(非常に単純化しましたが)。
設備投資・・・・仕事の『道具』の増やすことですが、
私達人間は、動物と違い、意識して自然を観察し、道具を作って自然を認識し(計量化、測定)、そして働きかけて、世界を拡大してきました。
私たちの仕事に置き換えると、病気を捉えようとする意識(日々の学習)、道具を使った自然の認識(医療設備)、自然への働きかけ(薬や手術)となるわけですが、全てのピースが揃った時、我々は獣医師としてより高みに進化するのだと信じています。
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