癌の治療Ⅰ
北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。
今日は、癌の治療について。
先だって、厚労省の発表で、がんゲノム医療の中核病院として11か所が認定されましたね。癌の治療も(人の)、いよいよ新しいステージに入ってきます。
ゲノムとは、個体の全遺伝子情報と言う意味です。
現在の癌治療の基本戦略は(治療面ではなく戦略)
① 遺伝子変異に対する治療
② 癌の免疫回避システムに対する治療
③ 癌幹細胞に対する治療
④ 転移システムに対する治療
だと思います。③、④は未だ明確でない点が多いと思います。②はオプジーボなどの開発によりようやく初期段階に入った感があります。
今回の発表は、①に関するものです。
これまでは、癌が発生した部位によって治療(科)分かれていましたが、例えば、今回のゲノム医療は、発生部位ではなく、発生要因・・・・・変異した遺伝子によって治療戦略を立てるという、治療戦略のパラダイムシフトです。
現在、次世代シークエンサーなるものを使えば、全ゲノムが解析できますので、個々の患者さんで、遺伝子変異そのものを特定することができ、テーラーメードで、治療戦略が立てられるという時代に入ります。その中核となる病院が、今回発表された下記の病院です。
国立がん研究センター中央病院(東京・中央)
国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)、
北海道大、東北大、慶応義塾大、東京大、名古屋大、京都大、大阪大、岡山大、九州大
です。
さて、獣医療はというと・・・つづく
« 癌とは何か | トップページ | 癌の治療Ⅱ (獣医療) 進歩と進化 »
「癌・免疫」カテゴリの記事
- 昨日の続き・・・歴史は繰り返される・・・・・・(2019.09.17)
- 物事は複雑に考えましょう(2019.09.16)
- 魚油、ビタミンD、癌・心疾患予防せず(2018.11.20)
- ノーベル賞 PD-1(2018.10.03)
- 部位別がん生存率(人)(2018.09.23)