ステーキハウス症候群
北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。
今日は、ステーキハウス症候群について。
例によって、Doctor(人医)に最新の医療情報・学会情報・論文を提供する専門のサイトでの情報ですが、今、もっとも注目されている(医師のアクセス数が高い)情報です。
ステーキハウス症候群
https://www.yodosha.co.jp/rnote/trivia/trivia_9784758115995.html
米国で多い、ステーキを食べた後によく起こる胸痛を主訴とする病態。要するに、食道に食べ物が詰まった病態ですね。
犬猫の場合はステーキは食べないでしょうが、同じような症候群に出会う事が稀にあります。それは、異物の誤食です。私も、犬が異物をのんで、食道に詰まり、内視鏡で胃まで押し込んで、開腹手術をして胃から摘出したことがあります。
さて、食べ物が詰まると言えば、
日本では、どちらかというと、お餅による窒息死が有名ですが、あれは、食道ではなく、気管の入り口を餅が塞いで起こる窒息死です。
そのようなことは、犬猫に起こるのでしょうか?
その昔、安楽死希望のワンちゃんがいました。
疾患的に、飼い主も、我々医師も、本当に苦渋の選択でした。
いよいよ安楽死処置の時間になって、飼い主さんが、最後に、大好きだったお菓子を沢山食べさせてあげたいと言われたので、もちろん同意しました。
そして、飼い主がお皿に山盛りのお菓子を出した瞬間、そのワンちゃん、一気に食べたんですよね。そうしたら・・・・・本当に一瞬でした・・・・・急に苦しんで死亡しました。おそらくお菓子が気管を塞いだのと思います。
対処しようとしましたが、何せ、安楽死の案件です、飼い主さんを見ると、そのまま逝かせてあげてくださいという雰囲気でしたので、状況を見守るしかありませんでしたが、食べて、苦しんで、呼吸が止まるまで数秒だったと思います。
あのワンちゃん、安楽死よりもよかったのかな~って、お餅の時期になると思いだします。
追記
最近、い●な●ステーキというお店が大人気の様ですが、皆様、お気をつけあそばせ!
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