動物の治療も人医に遅れる獣医学とは
北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。
本日は、動物の治療も人医に遅れる獣医学とは・・・・・についてです。
国立循環器病研究センターが、今度、ヒトの心不全に対するある薬の効果を調べる大規模な臨床治験を実施します。
これが、一般に公開されている経緯ですが
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20180205-OYTET50002/
良く読むと、下の方に、犬の心不全に効くから人に使ってみる・・・・とあります。
しかし、残念ながら、このことは、獣医学会ではまったく知られていない話です。私の最も尊敬する獣医循環器の専門医に確認しましたから、間違いありません。私は、たまたま参加してる医師系の学術団体からの情報で、知ることができました。
これに限らず、例えば、人工透析は人の腎不全では第一選択の治療ですが、獣医は犬猫の人工透析が一般的にはできません。ちなみに人工透析は1930年代に、犬で散々実験された技術ですのに。
癌の分野でも、獣医療は、10年単位で医療より遅れていることは、先だって書きました。
動物病院のHPをみると、よく、最先端治療云々と宣伝で書いてありますが、人医から見ると、獣医療はガラパゴス化した技術・・・・・確かに20年前よりは進化していますが、まったく進歩してない技術に見えるでしょう。
『進化』は単なる状況への適応で、決して『進歩』ではありませんから。
進化と進歩の違いについて理解している獣医と理解していない獣医。理解して、更に、自らの手で前進しようと試みている獣医。獣医も色々ですね。
● 当院心臓病ページ
http://kitamori.in.coocan.jp/heart_disease.html
● 当院腎臓病ページ
http://kitamori.in.coocan.jp/kidney-disease.html
北森ペット病院
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