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北森ペット病院


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2018年3月27日 (火)

慢性腎臓病

北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。


本日は、慢性腎臓病・・・以前は、慢性腎不全と言っていました・・・のお話です。


慢性腎臓病は、高齢の犬猫で多い、命に関わる腎臓の病気です。最近、HPにその慢性腎臓病のページを作りました。

http://kitamori.in.coocan.jp/kidney-disease.html


腎臓病の犬猫の20%は高血圧症となり、眼底出血や網膜剥離を発症し時に失明する怖い病気です。


写真は、網膜剥離のエコー像(赤い矢印が剥離した網膜。その形から、カモメの翼・・・ガルウイングといいます)
Moumakuhakuri


さて
腎臓は、体の老廃物を尿として出す臓器ですが、どんな動物でも、年齢が上がるにつれて徐々に壊れていきます。人では20歳代後半から壊れていくそうです(老化が始まります)。


重要なことは、肝臓や血糖値などは、異常値が出ても元に戻りますが、腎臓は、一部再生しない細胞の集まりなので、(薬物性や閉塞性の急性腎不全は治りますが)、異常値が出たら、正常にはもどらず、壊れ続けて行きます(回復はしません)。


動物の場合、70%近く壊れた状態(残存腎が30%)を、慢性腎臓病と呼びます。


ヒトの場合は、よく町の無料人間ドックで腎臓の検査しますが、正常値を少しでも超えると、年齢にもよりますが、50%近く(つまり2つ腎臓のうち、1つは)壊れているということになります。


ヒトの場合は、下記の数式に、Creの値と、年齢を入れて、残存(生きている)腎臓のパーセントを求めることができます(GFRを残存腎と考えても良いです)。


http://www.kyowa-kirin.co.jp/ckd/check/check.html



犬猫の場合は、Creから残存腎を測定することは無理ですが、一般的に、正常値を超えたら、60~70%の腎臓は壊れている・・・・つまり30%程度しか機能していないと思って下さい。


慢性腎臓病の初期(ステージ1)では、腎臓が70%近く壊れているのに、あまり症状が出ないのが怖いところです。一般的には、食欲はあるが、痩せてきたり、飲水量が増えます。


慢性腎臓病は、食事療法などが非常に効果的な疾患なので、このステージ1付近で疾患に気付けば、治療により寿命が倍程度伸びることが、犬猫ではわかっています。


先だって、病院で定期的な人間ドックを受けた、70歳を超える母、『腎臓の数値が高かったけど、友人に、そんな少しの異常、気にすることないよって言われたよ。』


は~、まったく分かってないですね。


『あのね、腎臓の数値はね●×▼■◎▽□◆・・・・・・』 こっぴどく注意した私でした。


ほんと、素人(母の友人)の忠告ほど恐ろしいものはないですね。皆さん、気をつけてくださいね。



北森ペット病院 (千葉県茂原市)
http://kitamori.in.coocan.jp/

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