人間は何歳から嘘をつくか(嘘は本能か文化か)
北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。
本日は、人間は何歳から嘘をつくか、そして嘘を付くことは、本能か、文化的なものか・・・・についてです。
先だって、教育TVの番組で、米国の心理学者が行った実験が紹介されていました。
幼児に、犬と猫の置物をそれぞれ見せます。犬か猫かを当てることができたら、お菓子のご褒美をあげます。
次に、置物にカバーをかけて、試験官がいったん外に出ます。試験官は、幼児に、試験官がもどってくるまで、絶対にカバーをとって中身を見ないように言い聞かせます。
そして試験官は外に出るのですが、モニターで幼児を観察していると、ほとんどが、試験官がいない間、中身をこっそり見ます。
数分後試験官が戻ってきて、カバーを取らずに、幼児に、中身が犬か猫かを当てさせます。幼児は、既に中身を知っているので、当然正解するわけですが、試験官は、幼児に、中身を見てないか確認します。幼児の多くは、『見ていない』と嘘をつきます。
だいたい2歳で、この嘘をつくようです。
嘘をつくという行動は、本能的なものか、あるいは、人間関係の中で後天的に獲得されたもの(文化的なものか)というテーマは以前からあったそうですが、この実験で、人間関係を形成する以前の2歳児でも嘘をつくことがわかり、その行動は、本能的なものと言えそうだという結論でした。
先だって、犬の頭の良さは、小児レベルという実験のお話をしましたが、
今回の実験での幼児が嘘をつく瞬間の顔を見て、犬が、例えば家のものを壊してしまうなど失敗をしてしまった時、『わ わ わたし じゃないよ~』って、一瞬ごまかすしぐさをする、あの時の顔を思い出しました。
北森ペット病院
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