寒いと痩せる体質に? 新たなやせ薬のターゲット
北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。
本日は、寒い地方の人は、痩せる体質になると言う話と、そのメカニズムを利用した痩せ薬の研究のお話です。
肥満の原因と言えば、言わずと知れた脂肪。
この脂肪、脂肪細胞という細胞に普段蓄積されています。
脂肪細胞は、白色脂肪細胞、褐色脂肪細胞に分類されます。それぞれの意義は、
● 白色脂肪細胞 : 脂肪の蓄積を目的とする細胞
● 褐色脂肪細胞 : 脂肪を燃やして熱産生する細胞
一般的に、寒冷地や、急激に環境の温度が下がると、褐色脂肪細胞の脂肪は、体温を上げるために燃焼し、熱産生します。白色の方は、普段は脂肪を燃焼させる機能はありません。
最近、長期に寒冷ストレスにさらされると、白色脂肪細胞が、褐色脂肪細胞との中間のようなベージュ脂肪細胞に変化することがわかってきました。ベージュ細胞は、褐色と同様に、熱産生機能を有しているので、脂肪を燃焼させます。
寒冷ストレスが続くと、アドレナリンが放出され、JMJD1Aという酵素が働き、白色をベージュ細胞に誘導するのです。
ということは、薬剤でJMJD1Aを刺激すれば、さも寒冷地にいるように白色がベージュに誘導され、白色脂肪細胞にたまっていた脂肪が燃焼し、つまり痩せるわけですね。
非常に面白い研究ですね。
北森ペット病院(千葉県茂原市)
http://kitamori.in.coocan.jp/
東北大学発の面白い研究です。
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2018/04/press20180420-shibou-nensho.html
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