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北森ペット病院


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2018年5月14日 (月)

身近にある意外なアレルギー物質

北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。



今日は、身近にある意外なアレルギー物質についてです。


動物医療で有名なアレルギー物質といえば食べ物関係で、食事が原因の皮膚炎(痒い)で悩む飼い主さんは多いです。


次に有名なのは、ワクチンです。昔の某メーカーのワクチンは、(私は使用しませんでしたが)、考えられないくらい高い率でアレルギー症状が出ていましたね。


しかし、当院では、開院して20年間で、この2つのアレルギーよりも、それ以外が原因のアレルギーの方が症例としては多く、また、意外なものなので、注意喚起のために、飼い主さまから了承を得て、写真を掲載致します。


原因① 消臭剤

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目の周り、鼻が腫れていますね。いわゆるムーンフェイスってやつです。ワクチンアレルギーの時に出る症状です。この腫れが、気道周りに発生すれば、呼吸困難で死亡します。


原因は、誰でも知っている有名な消臭剤です。消臭剤は、臭いの吸着物質として植物系の物質を使用しています。植物は、花粉症でも有名なように、アレルゲン物質ですから、しばしばこのような事態になります。


同じメーカーの消臭剤で数例同様な経験があります。




原因② お花

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左目の周りが腫れて、鼻先にボツボツ出ています。


これは、ワンちゃんの飼育スペースに、ある花を移動させた直後に見られた反応です。①の消臭剤もそうですが、症状発生時は、飼い主さんはまったく原因に気が付かない事が多いです。病院で、丹念にお話を聞くことによって、事後的に原因が分かった事が殆どです。この症例も、お話を聞いているうちに、飼い主さんが、はっと気が付かれた症例です。


アレルギー反応は、多くは自然のたんぱく質が原因です。なので、自然のもの(を使っている)だから安心という発想は非常に危険です。


北森ペット病院(千葉県茂原市)
http://kitamori.in.coocan.jp/


皮膚科
http://kitamori.in.coocan.jp/wannyan.html

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