製薬業界が獣医業界をダメにする③
北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。
今日は、製薬業界が獣医業界をダメにする・・・その③(最後)です。
獣医業界では、近年、1回の投薬や注射で、効果が1ヶ月~数ヶ月持続する製剤が、沢山販売されています。
なかなか薬を飲ませられないからという理由や、その薬がもっとも治療効果があるという理由で、そのような超長期作用型の薬剤を利用するのならわかりますが、
不必要に、超長期作用型の薬なんて、非常に怖いです。
要するに、化学物質を、体内に残留させているわけですから。
その薬剤にアレルギーが出たら、どうするんですかね? 数ヶ月も苦しむのでしょうかね?
例えば、寄生虫分野
ノミ・ダニの薬ならば体内に入らないお薬、フィラリアの薬ならば24時間で体内から消失する薬、お腹の寄生虫ならば腸の中だけで効く薬が、それぞれ、あるではないですか。
これまでの治療が上手くいっているのに、どうして、たかだかそのような寄生虫対峙の為に、新しい超長期持続型の製剤をわざわざ使って、体内に化学物質を残留させる意味があるのか、私にはわかりません。
痛み止めにもそのような製剤がありますが・・・・・・
人間の医療では、今、何種類もの化合物が常に体内に存在する、ポリファーマシー(多剤治療)を見直そうとしています。
なんだか、逆行しているんですよね。
例えばですよ、皮膚に炎症があったとして、1回つけたら1ヶ月や数ヶ月、そこに留まる薬なんて、皆さん、つけられますか?
私は怖いですね。
もっと皆さんまじめにやろうよ~というのが私の想いですね。
北森ペット病院(千葉県茂原市)
http://kitamori.in.coocan.jp/
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