製薬業界が獣医業界をダメにする①
北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。
今日は、製薬業界が獣医業界をダメにする・・・その①です。
私は、元製薬の研究者(人体薬の)でしたので、あまり言いたくはないのですが、それにしても、獣医師の薬に対する情報の欠如はひどいものがあります。
一般的に、獣医師は新薬にすぐに飛びつく傾向がありますが、
治療法がない分野であればまだしも、これまで比較的うまくコントロールできている疾患にも、なぜか新薬がはびこるのが業界の体質です。
たとえばアトピーに対する新薬は、アトピーしか持っていない子に対する調査(治験)を行い、効果があり、顕著な副作用が無ければ上市(販売)されます。
つまり、単一疾患に対する検討はしていますが、現場では、様々なバックグラウンドの症例があります。腎不全でアトピーとか、心臓病でアトピーとか。
新薬が販売されて、数年間、様々な症例に試され、副作用が無く、費用対効果がリーズナブルであれば、晴れて治療薬として王道を歩きます。
つまり、月に数例しか見ない症例に対して、新薬に飛びつくのは非常に危険なんですよね。
つづく
北森ペット病院(千葉県茂原市)
http://kitamori.in.coocan.jp/
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