学会の季節ですが・・・
北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。
業界は、学会のシーズンに入ります。
でも私は、医者の学会からは情報を得ていますが、獣医の学会にはホボホボ興味ありません。
理由ですが、まず、情報の先進性という意味では、獣医の学会なんかより、医者の基礎系学会の方がはるかに高度です。
次に、獣医の臨床的知識という意味では、海外の論文をネットで読むほうが勉強になります。
しかし、それ以上に、獣医の学会の情報に意味がないと思うのは、
獣医の学会は、フード会社や、製薬会社のひも付きの発表が非常に多いということ。
大学の教授クラスが、フードメーカーのサポート発表や、製薬会社の提灯情報の発表なんて、医師の学会からみたら、あり得ないと思います。
例えば、●●製薬の●●薬と、××製薬の△△薬を比較して、どちらがより効果がある・・・・みたいな発表ならば意味ありますが、
獣医の学会は、ほぼ、■■製薬の★★薬が効果がある・・・・・みたいな発表ばかり。しかもその発表者は、ずーとその■■製薬の関連の発表ばかりしてる・・・という。
クリティカルな発表なんて、ホボホボなくて、企業を持ち上げる発表ばかりです。
例えば、
あれだけ、なにもの入りで数年前に出た、アトピーの薬のアトピカ。散々、専門医は持ち上げてました。何度私が質問しても、かなり期待できるみたいな話ばかりで・・・・・結局高いばかりで、すたれ気味。
あの騒動(まさに騒動だったんです)から数年後、
今度はアポキルなる新薬がでて、今やお祭り騒ぎのごとく、専門医は発表してます。
いつか見た光景。
まあ、アポキルはそれなりだけど、結局アトピカはあまり有用じゃない(費用対効果が低い)という発表、論文なんて、誰もしないし、書きません。
製薬会社が怖いから。
医者ならあり得ないよね、だって人の命ですから。常に彼らは、クリティカルに考えます。
結局、あれだけアトピカ持ち上げて、いまじゃアポキルに切り替える専門医なんて、専門医じゃないですよね。
そんな学会、辟易です。
その昔、ある学会で、自称専門医が、『●●には××タイプののフードが効果的です・・』と言うから、
『どの会社の××タイプのフードがより効果的』 か聞いたら、
その先生 『フード会社怖いから、比較して言えません。』
だって、さ!
動物だって、命かかってるのにね。
あの時の、会場の笑い声と、発表者の笑顔・・・・・私は忘れないね!!
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