インフォームドコンセントって難しい③(獣医師より看護師)
北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。
今日は、インフォームドコンセントについての話、その③です。
(獣)医師より看護師の方が、インフォームした方が良いケースもあるというお話です。
人は時に、専門家の話より、身近な人、身近な情報の方を信じるという癖があります。
ほら、何気にみた週刊誌の広告が、さも真実に感じたり・・・・・そんなところに重要な医学情報は載ってないのは冷静になればわかりますが・・・・・・あるいは仲の良い友達の情報を鵜呑みにしたり・・・・・・・というパターンですね。
経済学用語で、利用可能性ヒューリスティックというそうです。人は必ずしも合理的な判断をしないという典型的な行動パターンの一つだそうです。
臨床の現場で、●●という薬で対処しましょうといっても、
ブリーダー・友人がこちらの薬が効くと言っていた、あるいは、週刊誌にこれが効くと書いてあった・・・・・なんて言われることは日常です。
これは、獣医師より、ブリーダー・友人・週刊誌の方が、より身近であるが故の人のパターン化された行動で、誰も悪くはありません。
人はパターン認識が得意ですからね。
さて、これが、そうですね・・・例えば、フードや、関節の薬程度ならばシャレですみますが、ガンの治療となると、そうはいきません。
命にかかわるケースで、顧客をジャンクな情報から救い出さなくてはいけません。
そこで登場するのが、看護師です。
看護師は、(獣)医師より、患者にとってより身近な存在です。
看護師の利用可能性ヒューリスティックな立場を利用して、患者にインフォームすると、以外に、医師の言葉よりも、効を奏することがあるそうです。
同じ情報でも、聞く側と話す側の距離感によって、受け止め方が全く異なる・・・・・難しいですね。インフォームドコンセントは。
つづく
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