獣医師は獣医師と、どう接するか?(インタビュー)
北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。
獣医師として、インタビューを受けました。
様々なインタビューをよく受けます。業界の発展の為にと想い、仕事としてお引き受けするわけですが、実は、インタビューの内容が、ひそかな楽しみです。
たまに、悩むような事を聞かれます。
自分では言語化してないけど、意識はしている・・・・例えば、歩く方法教えて?・・・みたいな質問です(皆さん、案外、歩き方、言語化できないでしょ?)
今回は、他の獣医師と、どういう意識で接するか?
という質問が、面白かったですね・・・・・10秒程度・・・・悩みました(即答を得意とする私にしては10秒は、長いのです)。
回答は、兄弟!
ヒポクラテスの誓いから引きました。
(師からの)医術は兄弟である獣医師に無償で分け与える・・・・・ですね。
昔、
ある眼科の先生に治療法を聞いた時、なんで貴方に教えなければいけないの?
昔、
ある歯科の先生に症例を紹介したら、紹介の仕方が悪かったのか、貴方の紹介はもう受けない!
昔、
ある同僚が非常に良い治療法を実践していたので、ほかの先生に紹介しようとしたら、教えては駄目!
色々な事が思い出されましたね。
獣医師は医師ではないので、ヒポクラテスの誓いなんて大学では習いませんが、
獣医師が、公的な技術資格である以上、技術は、より平均化され、より大衆化されねばなりませんね。
私しかできない治療・・・・・という言い方は、(獣)医療では、おかしな言い方で、それは私がみつけた良き治療法を、自己利益のためだけに使用してると言っているにすぎません。良き治療を大衆化させないのは、大いなる知的怠慢です。
ゆえに、よく、ネットなどで、この治療法は私にしかできないとか言っている獣医師は、詐欺師か知的怠慢な遊び人ですね。
というわけで、他の獣医師は、等しく兄弟です。
さて、少年時代にとても好きだったジャーナリストが、本音を聞きだすには相手を怒らすことだ・・・・と、しばしば書いていました。
実際に、インタビューされる側になって思いましたが、それは間違いですね。インタビューって、怒らせるより、悩ませる質問の方が・・・・・インタビューを受ける側の考えが顕在化すると思います。
だって、怒る質問というのは、質問の中に、半分答えがあるから怒るんですよね。予定調和みたいなものです。
それよりは、悩む質問の方が、あとに残ります。
心の波長があった書物のセンテンスみたいに。
インタビュー記事、つづきます。
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