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北森ペット病院


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2019年4月25日 (木)

病気は存在論じゃくて認識論

北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。



病気は存在論じゃくて認識論。



癌も、目視できたり、CTでうつる前から、当然は存在します。
免疫をかいくぐってできた一つの癌細胞から始まりますが、
ただ、それを、我々が認識できないだけ。


外科医が腫瘍をとって浮かれてたり、抗ガン剤や放射線で
腫瘍が小さくなったって喜ぶ獣医師は、基本、ふまじめですね。
それは、単にがんを認識できてないからです。


医師には、そんな類はまれにしかいませんね。目に見えないも
のが重要・・・少々文学的ですが、いや科学でもそうですからね。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


心臓病・・・・・・聴診による雑音の聴取で発見されることが多い
ですが、では、聴診で雑音が聴き取れるのって、何m/s以上の
血流障害なんでしょうか?


左の僧帽弁ならば、しっかり雑音が聞こえても、まだ進行はして
ないけども、他の場所での障害は、雑音が聞こえない状況でも
かなり進行していることが、稀にあります。



しかし、雑音がなければ、心臓病ではないとされます

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


獣医療においては、特に病気は、存在論ではなく、認識論
で判断されます。


しかし、当然、それは誤診を生むわけです。


では、どうしたら、認識論を存在論まで昇華できるか・・・・・・・


それは、獣医学が厳密科学になるしかないですね。


厳密科学・・・・・物理がそうですが・・・・



物理は、星の軌道の研究といった、目に見えるものから
質量や、クオークといった概念(目に見えないもの)で、現象を
コードしてきました。



獣医療が、存在論に近づくためには、目に見えないもの・・・・
例えば、遺伝子や抗体医療などで、病態を厳密に調べるしかない
ですね。




とこで、この時期、予防で病院へ行く機会も多いと思いますが、
聴診されたときに、『先生、心雑音って、どの程度から聞こえま
すか?』って聞いてみてください。私のみたところ、99%の獣医師
は知らないですね。


聞こえない雑音は、聞こえない・・・・・


あたりまえですがね




ここでコラム書いてます
https://wannya365.jp/writer/detail/11


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