今年を振り返る⑨
今年を振り返る⑨
私にとってはyoutuber元年でした。
若干31歳で横浜市大の医学系教授になられた再生医療の武部先生が発想された概念で、広告医療という言葉があります。
わかり辛い医療(行為)を、市民の生活の中に浸透させるために、アートやデザインと医療と結び付けて発想しよう・・・・・という考え方です。
さて、日々の診療の中で、
言葉や、数値より、画像診断が飼主に与えるインパクトの大きさを痛感しています。
画像診断・・・・・レントゲン、エコー、MRI・CTが有名ですね。
レントゲンは静的で、かつ肺野以外は、ホボホボ他の画像診断テクノロジーに比し、利用価値は低下しています。被曝もしますしね。
CT、MRIは素晴らしいですが、2次元の解析精度が低く(しょせん数mmの解析)、on timeでは見れません。加えて動物では麻酔が必要です。
私がyoutubeで紹介している動画は、その90%をエコー動画が占めます。エコーの精度は、1~0.01mm。麻酔の必要もありませんし、レントゲンのような被曝もなく、on timeで診断できます。
昔、道徳の講義を中学校で行ったときに、
ポータブルのエコーで、私の心臓が動くのを実際に見せたら、多くの子供たちは喜んでました。教科書だけでは伝わらない何かを伝えられたと思います。
上記の広告医療と言う考えと、エコーは、とても相性が良いとい思います。
そういう考えもあって、飼主に同意を得て、公開しています。
広告医療が、AIなどを使って、もっと市民生活に浸透すれば、
市民の意識も高まるし、それに伴って、どうしようもないローテクな病院が消滅してくれるでしょう。
哲学の別名である形而上学(けいじじょうがく)の形而とは、眼に見える、触れられる領域と言う意味で、つまり形而『上』学とは、想像するしかない学問と言う意味です。
逆を言えば医学(科学)は、形而下学です。
病気を画像化できない病院は、画像診断ができる病院の形而下の問題を、形而上にしてるんですね。
科学を(医学)を、想像の学問に墜落させているわけです。
想像の領域と言うのは、言葉巧みになんとでも誘導できるので、ローテクな病院は、あいだみつお系の先生であれば、名医になれるんですね~。あはは!
逆に、高度な病院は、一昔前では形而上だった領域が形而下になり、先生のコミュニケーション能力が高ければ高いほど、市民に考える場を与えます(与えてしまいます)。盲心から、考えるに移行させるわけですね。
これが、意外と、
どうしようない病院の評判が高く、私から見て一線級の病院の評判が(飼い主に考えるきっかけを与えた結果)、逆に低くなる理由ですね
広告医療の発展・・・・・・市民がもう少しまともな医療情報を理解できれば、こんな逆立ち現象は起きないわけで、
だからyoutuber獣医として、体の不思議を画像で開示することにしました。
形而上の問題を、形而下に引きずりおろし、無垢な飼主の目を覚まさせ、ローテクな病院に退場を迫る起爆剤にしたいですね。
悪貨は良貨を駆逐するといいますが、
戦わないとね。
当院youtube (世界に発信しています。全て飼主の同意は得ています。世界初の動画も有?190動画あって、ジャンプが遅かも)
https://www.youtube.com/channel/UC9qDMRC15D_O2tdFiUbnr2A
ここでコラム書いてます
https://wannya365.jp/writer/detail/11
北森ペット病院(千葉県茂原市)
https://www.kitamori-ac.com/
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