獣医が使う魔法の薬
Happy!!!!
繰り返し書いてますが、インタービューを受けることが昔からちょくちょくあって、近年感じることは、世間が、獣医師を医師の範疇に入れるようになってきたこと・・・・・・・・。
20数年前に、歯科医師と飲み屋にいった時に、自称・銀座から流れたきたママに、
『あああ、こちらは、犬屋さんなのね!』
(歯科医師が、すみませんって・・・??? あ、もしかして馬鹿にされてるんだって、3秒後に思いました)
・・・・・・・・・・
私は、アルコールは一切飲まないのですが、ママに、どうして? っ聞かれて、
癌の発生率を3%程度あげるからって言ったら、
激怒!
なんで? 薬の副作用は嫌われるじゃん?
・・・・自分の仕事だから知ってるのかと思ったよ!
そういえば、しゃぶしゃぶ屋に、メクラにして、ビタミン抜いて霜降り牛って作るんですよねって話したら、
激怒!
なんで?
薬作る時の動物実験が嫌われるじゃん?
・・・・・自分の仕事だから知ってるのかと思ったよ!
もうちょっとまじめに仕事しようね!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
話戻して、
さて、医師の一部に思われている獣医ですが、皆さん、甘いですよ。
一般的な獣医師と、一般的な医師で、大きな違いを3つ。
獣医師は、医師と比べて
① もともと頭が悪いが、頭を良くするシステムがない
② 本気でサプリメントを処方する(医者は処方できません)
③ 本気で免疫をあげるという言葉を信じている(だいぶ、M先生の努力で少なくなってきましたが)
で、今回のお題ですが、
ほとんどの獣医師が、くだらないデータにだまされ、思考停止で使いまくっているサプリメントの話。
とにかく、そのサプリの売り文句が、なんにでも効く!
はじめは皮膚病で流行っているな~と笑っていたら、心臓病でもつかわれ始め、この前なんて、内分泌疾患で転院してきた子にも使われいました。
マルチファンクショナルなサプリ・・・・・いや~形容矛盾(笑)
医師の世界だったら、医師法違反で、売る側も使う側も、つかまりますね。
で、面白い話
関係者の方に
『なんにでも、効くそうですね!』
『そうなんですよ、先生方に評判が良くて!』
『免疫力が上がるんですかね?』
『そうみたいですよ!』
『副作用もないんですよね』
『自然のものだから無いんですよ!』
『じゃ、COVID-19にも効きますよね?』
『・・・・・・・・・いや、人には・・・・動物薬なんで』
『いや、フェレットに濃厚感染するんですよ』
『・・・・・・・・フェレットの薬じゃないんで・・・』
『じゃもし、犬に感染したら、効きますかね?』
『・・・・(多分適当に)・・・・効くんじゃないんですか~』
『なんで効くんですか?』
『免疫力があがるから』
『いやいや、COVIDの死亡期の現象の一部は、免疫の過剰暴走反応ですよ!免疫抑制しないと駄目なんですよ』
『・・・・』
『もし犬がCOVIDになったら、このサプリ、増悪させるって結論でいいですね』
『・・・・・』
『今、犬に感染するかもしれないってデータあるから、全症例に使用禁止ですね』
『・・・・・』
『なんか、言って?』
『・・・・・』
『免疫力あげて、副作用ないんでしょ?』
『・・・・・』
『あなたがCOVIDになったら、飲めます?』
『のめません』
『怖い?』
『・・・・』
飲み屋、しゃぶしゃぶ屋、臨床獣医師、サプリの関係者・・・・・・・
結構、大半が同じ穴のムジナ。
だから、
獣医師を、医師の範疇に一般的に入れるのは、まだ良くないと思う。
私ね、
悪いことを認識して悪いことをしている人間の方が、悪いことを認識せずに実は悪いことをしている人間より、まともだと思う。だって、コントロール可能だからね・・・悪いと思っている分ね・・・。
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