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北森ペット病院


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2020年4月24日 (金)

PCR陽性の際に、本当に陽性の確率を計算する

Happy

今日はPCR検査のお話です。

街中で、COVID-19のPCR検査を無作為にやった場合どうなるか、考えて見ます


医学の検査というのは、なんでもそうですが、感度と特異度という概念があります。


● 感度は、
陽性の場合に、本当に陽性と判定してくれる精度

● 特異度は、
陰性の場合に、本当に陰性と判定してくれる精度


現在のCOVID-19のPCR検査の感度と特異度は、はっきり報告されていませんが、陽性でも陰性と出るケースや(初期、回復期、採取場所)、陰性でも陽性と出るケース(死滅したウイルスの一部?)が、されています。


というわけで、


仮定①
最大限良く見積もって、PCRの感度95%、特異度95%と仮定


さて、今日の慶応大学の発表だと、


仮定②
市中感染率は6% らしいです。


仮定①と②で、


街中で1万人にこのPCR検査をして見ます

  感染 非感染 合計
PCR陽性

570
(感度95%)

470 1040
PCR陰性 30    8930
(特異度95%)
8960
  600
(6%の感染)
9400 10000

(単位は人)


そうすると、数学的には、上のような表の結果になりますね。


さてそうすると、確率論的には

(1) PCR陽性で、本当に陽性の方は、

570÷1040で、約 55%。


(2) PCR陰性で、本当に陰性の方は、

8930÷8960で、約 99.%



つまり、片端からPCR検査して、陽性を隔離していくと、間違いが半分あるってことね!


今日ね、TVでね

バカな漫才師がね、

ドライブスルーで検査して、陽性だったら片っ端から隔離なんてあほなこと言ってたけど、


無知は幸せだね~。



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