当院コロナ対策 2020.05.11 刷新版
当院のコロナ対策 2020.05.11刷新版 です
● 診察/院内
・診察時間は通常です
・十分な換気(小病院なので、換気はとても楽、スースーしてま~す)
・診察台/ドアノブ 等のこまめな消毒
・通常の診察着は、70℃以上でこまめに除菌
・抗ウイルス紫外線LED空気清浄機導入
・駐車場の動画配信(混雑状況のリアルタイム配信)
●対飼主さん
・診察料支払いの猶予相談可(遠慮なく!)
・お薬の長期処方可(2ヶ月程度分まで)
●獣医師として
・こまめなエタノール手洗い(これにつきますね)
・ケースバイケースで、マスクと保護メガネ着用
・可能な限り、離れてお話します
・最新論文の把握と、情報発信
・インフルエンザ感染キットの保持
・抗インフルエンザ薬の保持
・医療用手袋は潤沢です
・最強のN95マスクの保持
ヒトの現場では、重症患者一人に、一日50枚必要だとか。当院は念の為の確保ですが、再利用方法も下記の論文で確認しました。
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.04.11.20062018v2
N95の再利用には、紫外線照射(260~285nm)、加熱乾燥(70℃オーブン)、70%エタノール剤噴霧(10cmから5回スプレー)などが有効ですが、当然こららの処置に耐えられるものは、この方法でOKといことです。
●経営者として
・銀行の強力なサポートがあります
・医療機器へ投資しています
(価格が暴落ぎみで、投資的には攻めどきで~す)
●現時点のSARS-CoV-2とペットとの関連
海外論文を常にwatchしています。現在のまとめを箇条書きにします。
・実験的に、フェレットに感染します
https://science.sciencemag.org/content/early/2020/04/07/science.abb7015
・実験的に、猫に感染します
https://science.sciencemag.org/content/early/2020/04/07/science.abb7015
・実験的に、ハムスターに感染します
https://science.sciencemag.org/content/early/2020/04/07/science.abb7015
・フェレットも猫もハムスターも、ヒトと同様の症状が出ます
・ペットの猫に感染事例が2例あります
https://www.cdc.gov/media/releases/2020/s0422-covid-19-cats-NYC.html
・ペットから人への感染例の報告はありません
●ペットの感染の証明
現在、ペットのSARS-CoV-2の感染を証明することは、国内では、一般的にはできません。COVID-2を発症した飼い主と同様の症状が、飼育しているペット・・・・フェレットや猫やハムスター・・・・・・に出たら・・・・くしゃみ、鼻水など・・・・感染を疑います。ご相談頂けると、国内のさる機関に紹介して、感染を証明することは、可能かも・・・かも・・・かも・・・しれません。
●ペットが感染した場合
CDCは、そのまま飼い主が飼育することを推奨しています。でも、飼い主が隔離されたら、どうしましょう?
●ペットの治療
ペットの感染猫は、自然治癒で、治療はされていません。現時点で、ペットの治療は報告されていないと思います。
一応、目の前に、感染したペットがいるとして・・・
すっかり有名になった、アビガンや、レムデシビルは、ペットに感染がまん延し、その感染が人に影響を与えない限り、永遠に獣医師の手には入らないでしょう。それは、アビガンに催奇形性(赤ちゃんの奇形)があること、レムデジビルは静脈内注射で、両薬剤ともに、特殊な状況可のみ使用できる薬剤だからです。
その代わり、当院では、論文上、有効性の報告がある、4つの薬剤を (別の目的で購入済み)、確保しています。
① イベルメクチン、
獣医師はフィラリアで使いなれていますので、フェレットや猫には症例検討で使用できます。
https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=3580524
② アジスロマイシン、ヒドロキシクロロキン
2020年4月の段階のヒトの治療法のTOPに位置します。猫の変異型コロナFIPで使用報告があり、当院でも在庫しています。
https://www.idsociety.org/practice-guideline/covid-19-guideline-infection-prevention/
③ フサン
ヒトでは検討中ですが、当院の在庫はあります。
https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/about/press/page_00060.html
酸素室は、獣医療では一般的なので、
酸素室に入れて、イベルメクチン、アジスロマイシン、ヒドロキシクロロキンを、症例検討使用するしかないですね。
目の前で、それらしい症例見たら、武者震いするでしょうね・・・・・・。
番外編
●個人的な話
この状況下で、当院にマスクを寄付してくれた皆さん、本当に本当に、感謝いたします。貴方がたの気持ちは、私の他者への気持ちへと変わり、めぐりめぐって、他者から、また貴方がたにもどってくると思います。私は、私を育ててくれたライブハウス等に、がんばって寄付しています。
少しの余裕を皆で分かち合い、乗りきりましょう!
« コロナ×28 じたばたするなよ | トップページ | イワケン、がんばれ! »
「獣医療・インフォームドコンセント」カテゴリの記事
- やっぱりドロップ(再生医療)(2024.08.16)
- 昔とは違うね~その②(2024.07.24)
- 昔とは違うね~(2024.07.24)
- 久々にHPに大きな項目を作りました(2024.01.12)
- 最先端の道はつらいな(2023.12.17)