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北森ペット病院


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2020年7月26日 (日)

CTだけじゃ、スノッブ

当院のボクサー犬のカルテは80頭!


でも、1年前まで、かかりつけのボクサーはゼロで、ね。

悲しかった・・・。


それがそれが、この1年で、いっきょに4頭!

苦節10年、ようやく、だね。

泣いていい?

ウォーーーン

ウォーーーン



でね、ボクサー犬のかかりつけ病院を調べると、なんと7~8割がCT持ちの病院!

なんとなく、わかるぞ! うちに来ないの(笑)


で、CTのお話。


獣医療においては、CTは、特に脳神経系の疾患の検査に非常に役立つ。その分野の疾患に関しては、CTが無いとお手上げ。CT適応の代表例は水頭症だけど、椎間板ヘルニアも診察できる(MRIのほうがいいけどね)。


つまり、CTないと、その分野は、お手上げ状態。あ、いや違うな・・・・これは、脳神経系の疾患の可能性が高い・・・・とまでは、お話は出来るかもしれないけど、その先はお手上げ。なので私は、そんな場合は、CTがある、私の2次紹介病院へ、検査を依頼するわけですね・・・・その後は、場合によっては当院で治療は可能で~す。


で、CTなんですが、


かっこいいんだよねCTって

・・・成功者の証! 

・・・やってる感の象徴!

・・・高度医療の冤罪符!

(もてないもののヒガミ)

どんどん買える方は、買って!(ただし、64列以上ね)。


ふふ、つまり

CT買うところまでは、金持ちのスノッブ感満載なんだよね。

でもいいの、

入り口はね!


それでね、

真面目に脳神経の仕事していると、ある時、絶対にMRIが必要って気がつくの。


ここが、獣医療において、

金持ち父さんスノッブから、本気の獣医療へのTake OFFなんだよね・・・・。


無理だから、CTだけじゃ。その分野!


時計好きが、

ロレックス・デイトナをボーナスでようやく買って喜ぶのは入り口で、それも大切・・・でも、そっからエルプリメロいって(いかなくてもいいけど)、バブルバックへ行くわけね。職人の技が好きならね。パテックも、96のブレゲ文字とドーフィンハンドの時代じゃないとクソだとか分かるわけ。工業製品と職人のハンドメイドの違いが、スノッブから入っても、本気だったらわかるようになるのね。



CTまでは、金があれば買える。

でも、

MRIまで、いかなきゃ~。


そこで、CTを宣伝に使うだけの看板倒れの高度医療センターか、より高度を目指しているかが、


わかるんだよね~


心意気と、本質への欲望の程度がね。


だから、獣医療的には、


CTが無い、脳神経系を評価できない病院

CTはあって脳神経系の評価はできるけど、片手落ちの病院

CTとMRIをそろえて、脳神経系を真面目に評価できる病院


ってことね。


でも、

CTはかっこいい!

なにせ獣医療におけるスノッブの象徴だからね!


つまりは、2次病院の見分け方って、そこね!

CTをもった段階で、2次病院同士の評価にさらされるわけだね。



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