CTだけじゃ、スノッブ
当院のボクサー犬のカルテは80頭!
でも、1年前まで、かかりつけのボクサーはゼロで、ね。
悲しかった・・・。
それがそれが、この1年で、いっきょに4頭!
苦節10年、ようやく、だね。
泣いていい?
ウォーーーン
ウォーーーン
でね、ボクサー犬のかかりつけ病院を調べると、なんと7~8割がCT持ちの病院!
なんとなく、わかるぞ! うちに来ないの(笑)
で、CTのお話。
獣医療においては、CTは、特に脳神経系の疾患の検査に非常に役立つ。その分野の疾患に関しては、CTが無いとお手上げ。CT適応の代表例は水頭症だけど、椎間板ヘルニアも診察できる(MRIのほうがいいけどね)。
つまり、CTないと、その分野は、お手上げ状態。あ、いや違うな・・・・これは、脳神経系の疾患の可能性が高い・・・・とまでは、お話は出来るかもしれないけど、その先はお手上げ。なので私は、そんな場合は、CTがある、私の2次紹介病院へ、検査を依頼するわけですね・・・・その後は、場合によっては当院で治療は可能で~す。
で、CTなんですが、
かっこいいんだよねCTって
・・・成功者の証!
・・・やってる感の象徴!
・・・高度医療の冤罪符!
(もてないもののヒガミ)
どんどん買える方は、買って!(ただし、64列以上ね)。
ふふ、つまり
CT買うところまでは、金持ちのスノッブ感満載なんだよね。
でもいいの、
入り口はね!
それでね、
真面目に脳神経の仕事していると、ある時、絶対にMRIが必要って気がつくの。
ここが、獣医療において、
金持ち父さんスノッブから、本気の獣医療へのTake OFFなんだよね・・・・。
無理だから、CTだけじゃ。その分野!
時計好きが、
ロレックス・デイトナをボーナスでようやく買って喜ぶのは入り口で、それも大切・・・でも、そっからエルプリメロいって(いかなくてもいいけど)、バブルバックへ行くわけね。職人の技が好きならね。パテックも、96のブレゲ文字とドーフィンハンドの時代じゃないとクソだとか分かるわけ。工業製品と職人のハンドメイドの違いが、スノッブから入っても、本気だったらわかるようになるのね。
CTまでは、金があれば買える。
でも、
MRIまで、いかなきゃ~。
そこで、CTを宣伝に使うだけの看板倒れの高度医療センターか、より高度を目指しているかが、
わかるんだよね~
心意気と、本質への欲望の程度がね。
だから、獣医療的には、
CTが無い、脳神経系を評価できない病院
CTはあって脳神経系の評価はできるけど、片手落ちの病院
CTとMRIをそろえて、脳神経系を真面目に評価できる病院
ってことね。
でも、
CTはかっこいい!
なにせ獣医療におけるスノッブの象徴だからね!
つまりは、2次病院の見分け方って、そこね!
CTをもった段階で、2次病院同士の評価にさらされるわけだね。
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