これからの臨床獣医師の・・・・
最近は、毎週、県外から来院があります。
実際の来院は、東北地方から中部地方の範囲ですが、主治医を介しての検査になると、北海道から西日本までで、犬種猫種特異的な疾患にフォーカスして仕事をしていると、顧客の対象が日本国全体に広がりますね。
思うに、
犬種や猫種に特異的な疾患を、
人医療のコーホートとして考えると、
寿命がたかだか十数年の彼ら・・・・その半生以上に彼らと付き合える我々が取集した生涯のデータは、サイエンティフィックに非常に貴重で、
ほとんど唯一、
医療を超えることができるポイントになると思う。
今、獣医療では、
やる気のある先生は、認定医を目指す傾向があるけど、
専門医になれないならば
(もしくは認定医としてその分野だけの専門診療に特化しなければ)、
私は、金儲けの看板以外には、あまり意味がないと思う。
それよりは、
コホートの数と、種類を増やしていくほうが、全科診療を標榜する獣医師らしいと考える。
今注力しているドーベルやボクサーには
DCM,ARVCのような心筋症以外にも、甲状腺機能低下症、肝炎、DM、vWD、ウォブラー症候群など、かなり細かい検査が必要な疾患が発生する。
2021年1月現在で、
ドーベルは51頭、
ボクサーは80頭
のカルテになった。
(認定医の先生は、それだけ集めて観察しているのだろうか? )
犬種や猫種特異的な疾患に向き合うことで、
別の疾患も改めて見直しできて、個体を生涯観察するイメージがもてて、本当に、いい刺激だね。
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