あほなガンマーカー
アンケート好きの私です。
なんたって、皆の動向がわかるからね。
さて、最近馬鹿な動物機器メーカーが、犬猫のガンマーカーの健診への導入についてアンケートをした。
なんとなく予感はしたけど、
90%以上の同業者が、
導入に前向き
誤診が多い業界ですから、まあ、予想はついていたけど
90%・・・・ここまで馬鹿が多いとは(笑)
算数します
現在、犬猫のガンの罹患率を1%としますね(人の男性は0.6%)
感度、特異度が90%のマーカーを使います(人の胃がん、大腸がんの健診精度はそれくらい)
1000頭の犬にこのマーカーを使いますね。
ガンの犬は存在論的には
10頭。
認識論で行くと、
マーカー陽性は9頭。
ガンではない犬は、存在論的には990頭。
うちマーカー陰性猫は891頭(でも、はからずもマーカー陽性になる犬は990-891で99頭)。
というわけで、
人間のドックなみの感度と特異度をもつガンマーカーを犬のがん検診につかった場合
マーカー陽性のうち、本当の陽性は
9÷(9+99)×100=8.3%
あああ、意味ないね
(これって、コロナのPCRを全人口にやっても意味ないのと同じ理論)
この動物メーカー、人間部門もあって、そりゃ世界的な素晴らしいメーカー。
でも、結局、動物部門は閑職なんだよね・・・色々忠告しても、頭の中がお花畑だから、どうしようもない。
ま、
アホナ獣医が多いから、
こちとら、やりやすいんだけど。
絶望的な状況ですね(大笑)
せめて、腫瘍の認定医なるものが頭を使って業界をリードすればいいんだけど、
遺伝学、免疫学、統計学・・・・一番ホットな基礎医学が集積している分野に属する彼らが、一番勉強不足だから、
もう悲劇をとおりこして
喜劇
ガンを免疫細胞を活性化してやっつけよう!
昭和か!
どうなって行くんでしょうか?
ますます医学との差は開く・・・・・
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