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北森ペット病院


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2022年3月

2022年3月31日 (木)

自分の事は、他人に聞け

『鈴木さんって、どんな人?』

『ああ、彼は・・・・・・・』



『佐藤さんを選んだ理由は?』

『彼女の・・・が素敵だから』



『山本さんの仕事ぶりは?』

『彼の能力は・・・・・』



結婚式、葬式でもそうだけど、


案外

自分の事は、他人が一番良く知ってるものさね・・・・・


さて、

面白い話を3つ


その①
本日コロナショット3回目を妻と一緒に接種に行きました。

椅子に座って順番を待っていると、

 

担当者がそれぞれの書類をみて
 
『え、同じ名前だ』
『夫婦ですけど!』

 

『え!』
『え、ってどういうこと?』

 

『いや・・・』

 

(わが町には、当家しかない名前だぞ・・・笑)

 

その②
以前、帯状疱疹ワクチンをうちに、妻と某クリニックに行った時

 

ナースに呼ばれて、2人で診察室に入ると
 
『ご兄弟ですか?』

 

『夫婦です』

 

『え!』

 

(会計の時に、違うナースが、我々を見に来てました・・・・笑)


その③

ある日、ファストフードへ妻と一緒に行って
2人で一緒に選んだあと、会計しようとすると

 

『ご一緒ですか?』
 
って・・・・・・・・

 

案外

自分の事は、他人が一番良く知ってるものさね・・・・・

 

えっと、

夫婦に見えないって、どういうこと?


誰かおせーーーーて

 

2022年3月29日 (火)

吐露する、ぞ

尊敬するイワケン先生も、言ってたから、

私も、

吐露するけど、



自分が関わった子が死ぬのは、

本当に辛いです。



嫌味な飼主の対応には、

苦慮します。



非科学的な情報を撒き散らしている同業者の存在に

腹が立ちます。



というわけで、


獣医を続けるのが嫌になることは、時々あります。



・・・・・・・・・・


ここから先は、イワケン先生の言葉、どおりです。


(ぱくります)


『嫌になるからやめちまえ』の一歩手前でとどまって、『どうしたらいいのか考える』・・・・その繰り返しです・・・・・・悩みが増えるというのは、考えられるようになりつつあるのかな・・・・と、今は思えます。



多分

現場では


真剣さって

そういうことですよね?



2022年3月26日 (土)

この本はやばい

心の師匠・イワケン先生目当て買った本だけど

この本は

やばいね

Photo_20220326185801

タイトルは、

高校生と考える、新時代の争点・・・・・・・

だけど、


まあ、55歳でも感動して良いよね~


こういう本に出合うと、

生きる力がわくのだ!

2022年3月25日 (金)

獣医師は、よく自殺するというレポート

私達の職業は、

死と隣り合わせです。


日々の動物の死と、同僚の死と、自死と・・・。


米国のデータですが、


● 獣医師は、一般人の3~4倍の自死率


● 獣医師の、1/6は、自殺願望持ち


● 獣医師の、1/3は、不安症


1752

まあ、そうなんだろうね。

私も、知り合いの獣医師、数人亡くしてるからね。



端から見るよりも、

リスキーなお仕事です


 

 

 

 

2022年3月24日 (木)

コロナ・・・・久しぶり

3回目のコロナショットも、もう少しの私です。

さて、


この1ヶ月、当院の患者さんで、コロナ感染された方が増えました。


電話で、
『先生、コロナで通院できません。お薬無くなりました、どうしたらよいですか?』


来院時に、
『先生、2週間前に来院しなくてはいけなかったけど、コロナで来院できませんでした』



当院は、人口10万人の地方都市にある小さな病院でが、

そこにも、

コロナがヒタヒタト・・・・オミクロンはやはり感染力が強いねと思います。



でも、

(とても不謹慎な言い方ですが)

ある意味、ホッとしています。



だって、

コロナが出始めた頃は、感染しただけで、村八分ですよ。北海道の友人の知り合いの方は、初期に感染して、引越しを余儀なくされました。



それが、

今は、

感染をカミングアウトして


大変だったよね~って、


ようやく言える程度にはなったのですから・・・・(無論、基礎疾患のある方には、まだまだ心配ですが)




感染をカミングアウトできる状況は、

ウィズコロナの世界にとっては、

大きな前進です。



ところで、ウクライナのコロナはどうなのでしょうか?

TVを見る限りでは、

あまり気にされていませんね(マスクしてないし)。



戦争だから、


それどころじゃない、当たり前だ・・・・・と言いたくなりますが、



20世紀のパンデミック、スペイン風邪は、第一次大戦の終末期に発生しましたが、4年間続いた第一次大戦での戦死者数4000万人を、軽く1年で抜く5000万人の死者を出しました。



戦争+パンデミック・・・・


少し前進できたわが社会と比較して、

あまりにも悲惨です。



落ち込みます

2022年3月19日 (土)

自分ならば戦えるか・・・・・

命の危険も顧みず、

戦うウクライナの人々



自分ならば、同じ状況で、戦えるか(逃げてしまうのか)、考えてしまう。


思うに、



国民(nation)がいて、国家(nation)がある


市民(citizen)がいて、共同体(state)がある



nationの為には戦えないけど、stateの為には戦える気がする。



ウクライナの人々は、『国のために戦う』と言ってるけど、たぶんそれは、そういう言い方が場にはまるだけで、国よりももっと崇高な・・・他者や、祖先や、友人や、子供や・・・・達のために戦うんだと思う。



nationと違って、citizenには国境はない


TV見るのも、


つらくなってきた

2022年3月12日 (土)

知の2極化が激しいね

知の2極化が、本当に進んでいると思う。


進行役は、SNS!


しかも両極に・・・・・。



知の集積においては、SNSの功と罪が、明確に現れている。



(獣)医療に関しても



●●に関して、あの論文読んだ?

って会話から



●●にはこのサプリが良いんだよ!

って会話まで



SNSによる言説が、自極をして、更に、対極との分離を加速させているわけね・・・・




ある思想家が


知識的に、意思疎通が容易ならざる他者と、如何に対話的なコミュケーションを立ち上げるかが、重要だ・・・・


と、書いていたが


21世紀の獣医療者も、本当にそうだと思う。



20年前のインフォームドコンセントは、


医療知識はないが、意思疎通ができる他者とのものが


中心だったが、




今のそれは、


間違った医療知識ばかり持った、意思疎通が容易ではない他者とのものが、


結構増えてきているから




SNS・・・・・


昔は、TVばかりみてると馬鹿になるからって言われたね!


(私はそれを信じて、19歳から42歳までTVが自宅になかった)


でも

SNSは

TVと違い、功の面も、計り知れない



ね~、

だから

2極化なんだけども・・・・


2022年3月11日 (金)

落ち込みますね・・・

毎日、毎日、

ウクライナの悲惨な状況に接していると

気持ちが、落ち込みます。



獣医だから、

ペットのことを考えると、

更に

気持ちが、落ち込みます。



何にもできないから、

平和に関する本を読んで、


せめて

寄付をする程度・・・・


あああ、


こんなの見せつけられると、


今ある、

私自身の個人的な(他人との)対立くらい、


全て

水に流したくなる


しかし、


親鸞は、言う

『人間は、因縁があれば、人を殺したいと思わなくても、100人、1000人殺すことがある。しかし、因縁が無ければ、誰も殺せない』



因縁・・・・


生活の中で、

人間関係・・・・対立は



自分との意志とは別に、あとの半分は他人が、決定する。



『人間の状況を決定するのは関係の絶対性』

だけ。



対立は、


いつだって、意志とかの恣意的なものではなくて、関係性の中で、契機から始まり、契機で終わる・・・・契機はおそらく無意識的なんだと思う



そんな話が、頭をぐるぐるまわり

また

落ち込む


人間ってどうしようもない

2022年3月 7日 (月)

平和を希求する

平和を希求する場合


私達は


実質的原理・・・つまり目的から手段を行使すべきか


形式的原理・・・つまり意志から手段を行使すべきか


カントによると、後者になる。



それは、

前者だと、目的のためには手段を選ばないという罠におちいるから。


(プーチンだって、自国の平和の戦いと、言ってるし)



20世紀

私達は、

政治体制と経済体制のなかで人生を生きたが



21世紀は、

それに加え

もう一つ

SNSを通じたグローバルな市民社会体制

が出現すると思う。




政治体制は、実質的原理でつながり(反発し)、

動くが、


市民社会体制は、形式的原理でつながり(反発し)、

動く



体制間の対立は続くが、


市民社会体制(の形式的原理)による行動の勝利こそが、

平和につながると信じている




形式的というと、なんだか弱そうだが・・・・形式的とは意志に従うことで、・・・意志の裏には普遍的な道徳がある。



ちなみに、

政治体制が形式的原理で動くことはないと思う。それは、結局、政治体制は、個人の意志を越えたところにある、国や民族を背負うものだから・・・それらが消滅しない限り、政治体制はいままでどおりだ・・・・・。



カントも

世界市民・・・・国家・民族を乗り越えた市民・・・・の出現は、夢見ていない(はず)。



久々に

カントの恒久平和の為に・・・・を読んだ。



そんなことと、寄付しか、できないもの。



ちなみに

カントの平和の為の6条項の3番目は


常備軍の撤廃


政治体制の実質的原理からは考えられないことだとは思うけど、市民社会体制の形式的原理からは夢見れる話だと思う。今までは、単に、グローバルな市民社会体制がなかっただけだと思う。


もっとも、夢のまた夢の話だけどね・・・。


(台湾有事、怖い)

2022年3月 5日 (土)

分かるわけないです

私のHPは、専門家向けに書いています。

よく、飼主から、内容が良くわからないと、クレームがあるけど、



当たり前です。

あなた方向けの情報は、30%くらいですから。


(当院HPは、同僚とのコミュニケーションの為に作っていますから)




でも、ふと思うのですが、


私は、これまでの人生で、わかりやすいことに感動したことは皆無です。


分かりづらいことを、分ろうとする努力の中にこそ、意味があると思って生きてきましたから。


どうして、先のような、クレームがあるのかは、


私には理解不能です。


(好きな動物のことならば、もう少しわからないことに、喜んでください)


私は、

中学、高校、大学、研究所時代、現在・・・を通じて、分かりやすいことを、避けてきました。



難しい言説ばかり、選んで接してきました。


簡単な話って、大嫌いでした。


それは、


分かりやすい言説は、

ヒトをして、一様で単純で分かりやすい誤解しか生まないけど、



難しい言説は、

複雑な多種の誤解を生むので、



理解やコミュニケーションが、

深化するからです。


(わからないことに、もう少し喜んで下さい)



私は、流行りのラインも、インスタもやらないけど、


ああいった、


分かりやすい言説に、いいね!!!ばかり・・・・・・していると、多分、キャリアアップはできません。



物事は、

複雑で、多様性がありますからね。


(自分で、自分に呪いをかけています)


あああ、言い過ぎましたかね。


そうね・・・・例えば、


真の専門家なら、


一生言わないような


免疫を上げるには・・・なんてタームを、真顔で言うくらいスキのある専門家風になり下がってしまいます。




より簡単な言説に、いい大人がよりつくのは


多分

学生時代、

教育的に不遇だった、怨念からだと思います。



私もエリートではないので、



スマートな方に囲まれて、


苦汁をなめた時代もあります。


そこから

学生時代、そんなに頭が良くなかった私が、こんなに簡単に物事を理解なんかできるわけないじゃないか、何か誤解しているに違いない・・・・・



これを

私のデフォルトにしています。



多くの方が、

私と同じように2流以下の才能しかありません。



皆さんも、分からないことに素直に感動しましょう!!!!!

 

(というわけで、分からないということ自体は、良いことです。繰り返しますが、分かるわけないですからね。)

2022年3月 2日 (水)

最新のガン免疫療法

最新のガン免疫療法の本が届きました。

https://www.yodosha.co.jp/jikkenigaku/book/9784758121194/index.html


免疫は、やはり面白いね。


この本は、医療用。


免疫療法は、3000万くらいかかります。なので、獣医療域には、価格の面で無理なので、まともな免疫療法は存在しません。故に、成書はありません。



さて、目次を見ると、


今の中心は、


やはり、

チェックポイント、カーティー、ティーアイエル

かな~。



実は、

一部の動物病院で、活性化リンパ球療法(LAK療法)という、1990年代に人間での方で効果が無いことがわかり、しょうがないから、無知が多い獣医領域に、メーカーが売りつけて、生き残った、なんちゃって免疫療法が流行っているのですが、



目次には、

活性化リンパ球療法(LAK療法)の『か』の字もないですね。



このLAK療法、


患畜から免疫細胞をとって、試験管で刺激して、体内に戻す・・・・・・なんかすごいことをやっているイメージがあるのですが、


医療の方では、前述したように、医療点数が付かない低テクノロジー療法



でも、

なぜか、

獣医の方では、さも高度な免疫療法


として生き続けています。




獣医師が、チェックポイント、カーティー、ティーアイエルを知らないのは無知だけど、未だにLAKやってる獣医師は、反知性主義。



無知と、反知性主義は似てて非なるもの。


無知は知らないこと。


反知性主義は、知ろうとしないこと




LAKを、


金儲けでやっているのはまだいいけど、


信じてやってるのだもの。


悲劇を通り越して、喜劇です。



まあ、真の免疫療法3000万に比べれば、数万円と安いから、

何かしてあげたい方には、いいのかね・・・・。

高いサプリを飲むのと同じかな。



でもね、

心情的には、理解できるけど、


悪貨は、良貨を駆逐するよろしく、


おかげで、まともな免疫療法の知識が広がらないのも・・・・・医療分野と数億光年もレベルが違うのも、


そんな悪貨のせいだと思う。

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