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北森ペット病院


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2022年8月12日 (金)

これで本当に当面最後のコロナネタ(メッセンジャーRNAワクチン)

当院は、

20年前くらいは、

国内では数少ない犬猫ワクチン抗体価が測定可能な病院でした。


年間100例以上は測定してましたからね・・・15年くらいかな・・・・県外から多数来院がありましたね。


そんなこんなで、

今でも一部の方に、ワクチンの専門家?のように思われていて、


診察室等で、

コロナの新しいワクチン(メッセンジャーRNAワクチン)

について、色々聞かれます。


というわけで、この新しいワクチンのすごさについて書きます。

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●前提 1
SARS(2003年のコロナ)の際に開発された(通常の)ワクチンは、接種すると逆に症状を悪化させることがわかり、開発が中止されました


●前提 2
ワクチン接種により免疫を上げる(抗体を上げる)事が、逆に症状を悪化させることを、ADE(抗体依存性感染増強)といいます。


●前提 3
SARSワクチンは、このADEで開発が断念されました。


●前提 4
ワクチンは、大きく分けて2つの抗体を誘導します。ウイルスのヌクレオチド(N)蛋白に対する抗体と、スパイク(s)蛋白に対する抗体です。


●前提5
このうち、N蛋白に対する抗体が誘発されると、IL-6が過剰産生され、劇症化を起こすことがわかりました。つまりADEの本質は、N蛋白に対する免疫過剰・・・・N蛋白に対する抗体がADEを引き起こす・・・・・・と考えれました。

 

 

そこで、

N蛋白にたいする抗体を誘導しない、S蛋白にスペシフィックに免疫を発動する(S蛋白に対する抗体だけを作る)ワクチン理論が模索されました。それが、S蛋白をコードするメッセンジャーRNAも用いたワクチンです。


つまり


今回のS蛋白のメッセンジャーRNAを用いたワクチンにより、ADEが誘発されない、S蛋白に特異的な抗体を作るワクチンが完成したのですね。


・・・・・・・・・

この理論だと、

自然感染による免疫誘導が危険であることもわかりますね。何度も感染すると、N蛋白に対する抗体も多くなり、より重症化していきます。


また

一度感染しても、なぜワクチンが必要かも同じようにわかりますね。



そういうことですね。


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