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北森ペット病院


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2023年5月

2023年5月31日 (水)

戦争

ウクライナ戦争が始まった時

着弾するロケットで、

アパートの住民が数人死んだ・・・という報道を聞いて、

『え、少ないな』

と思った自分がいました。


なにせ、

私の出身の広島では

1発で10万人死んだって聞かされていたから・・・・。



わが国には、軍備の増強が必要だ・・と言われた時の

『国』

には、共通のイメージがあるけど



アメリカに原爆が落とされた国という言説の

『国』

には、広島以外の人とは共通のイメージが持てないんだなって、



広島から出てはじめて知るんですよ。



戦争は、本当に嫌だよね。

 

2023年5月23日 (火)

中国

職場で、

気が付けば、

周りに韓国製、中国製の製品が本当に増えた。


パックス・ジャポニカの時代を知っている私としては、隔世の感がある。

特に中国の勢いはすごい。

世界最初のグローバリズムは

宋時代の中華だから

(日本を含むアジアでは、漢字、宋銭が普通に使われたのですからね・・・・今の、ドルと英語)


歴史は繰り返されるわけだけど・・・・


アヘン戦争・満州事変を経て

ヨーロッパと日本に恨み骨髄の現代の彼らは

繰り返される前のかの国の人間とは、メンタリティーが違うと思うね。


今度

中国のメーカーの方が、
通訳引きつれて、
商談で、
うちにやってくる。

身震いしちゃうね。

2023年5月22日 (月)

駄目な獣医ってね

アンケートや、

インタビューで、

『どんな獣医が良いか』って、質問が、本当に多くて辟易する。


というわけで、

本日は、

逆に

駄目な獣医について。


その前に

ここでも何度も話していますが


昔あった症例。


聴診や触診もできないガウガウの柴犬で、フィラリアさえやってない飼い主。狂犬病ワクチンだけは打ってくれと言われて、来院。

で、

狂犬病ワクチンを打とうとした数秒前に、

なんと

突然死!


もしワクチンを接種していたら、死亡原因はワクチンになっていた可能性がありますね。


というわけで、


古典的な経験主義者の獣医師は、駄目な獣医ですね。

2023年5月16日 (火)

何で乗り越えるか

合理的精神、データ主義、エビデンスで、非科学的で胡散臭い信仰にとらわれている人間をねじ伏せる。

・・・・昔は、ゴリゴリの啓蒙主義者だった私・・・

でもね、


福島原発やパンデミックで、

意識が完全に変わったね・・・・。



安全だと言われても、福島産を忌避する人はいるし、効果があるといわれてもワクチンが嫌な方もいる・・・・各々人々には、生活史的な背景があって、科学では乗り越えられない感性的な部分があるんだよね。


啓蒙主義の行き着く果てが、対立と分断なのは、歴史が教えてくれるわけだけど


原発問題や、ワクチン問題での人々の対立・・・



さもありなんだね。


・・・・・・・・・・・・・・


でもね、

こんな大問題で対立している同士でも


実際に私にもあったのだけど、


同じ音楽を好きだったりすると・・・・ロックだけど・・・・仲間の感覚がめばえるんだよね。


科学より芸術の方が上位だね(ロックも芸術だよ)。



子供のころ、

学校で、音楽や美術の時間がわざわざあるのって、


意味不明だったけど、そういうことなんだよね(大人がちゃんと教えてくれないからさ・・・・)

2023年5月13日 (土)

夢って

政治的には、大変なことが沢山起こっていますが、

世間は、

大谷ウォシュで色々ごまかされてますね。


ある意味、生きやすい、令和の世。

素敵すぎる(笑)


さて、NHK教育の、100分で名著は、やはり外さないね~


今は、

ヘーゲルの『精神現象学』


カントの『純粋理性批判』、ハイデガーの『存在と時間』と並ぶ、世界3大難解書の一つ。


解説は

斉藤先生だけど、

驚くほど、分かりやすい!・・・・・逆にそれが心配なくらい。



私の子供の頃からの夢の一つは、この3大難解書を読み、理解すること。カントと、ヘーゲルに関しては、20回以上チャレンジしてきて、まあ、1%くらいは理解できたかな~って感じ。


人々は、

夢というと

なりわいを挙げることが多いけど、


なりわいは、

夢じゃなくて目標にしたほうが、達成できるというのが私の持論。


私の場合の夢は

トライしてトライしてさらにトライして・・・・・未達が未来完了形でわかっているけど、過程が残る・・・・・そんなイメージ。まさに、難解書の読破もそのカテゴリー。



齢をって

形而下のことは、なるようになるって意識がつよくなった。


残り少ない人生

・・・・・上の方が問題なんだよね。


精神とは、私たちである『私』であり、『私』である私たち、である。



という意味において、

動物には定義上『精神』はない。


でも

令和の人々にとっても、もしかしたら、精神の存在は怪しいかもね。

二度と出会えない

male calico

臨床26年目で遭遇

二度と出会えないだろうな・・・・

 




2023年5月 9日 (火)

医学と数学②

医学と数学のお話、その②


繰り返し書きますが、私は数学は苦手です。


そのうえで・・・・


医学と比較すると、獣医学分野の、学会発表や論文のひどさは目に余るわけですが、獣医学関連の報告で、よくある間違いが、オッズ比と、リスク比の混同。


● オッズは、起きた現象と、起きなかった現象の比

● リスクは、起きた現象と、合計個体数の比



獣医学でよくある間違いが、


レトロスペクティブ(後ろ向き)研究での、リスク(比)の採用。後ろ向きな研究では、オッズ比が活用されるべきで、リスク比は、意味をなしません。


例を出します。



例えば、

DCMを発症しやすいドーベルマンに、DCMを誘発しやすいグレインフリー食(GF)を与えた場合のDCMの発生率を考えます。

● 仮定の研究①


GF食 :DCM 150、正常 100頭

通常食 :DCM 350、正常 400頭


(ドーベルのDCM発症率は、論文上約50%です。そこからかってに私が仮定した数値です。)


オッズは、(150÷100)÷(350÷400)=1.71

リスクは、(150÷250)÷(350÷750)=1.29


です。


ここで、DCMに罹患してない犬を10倍の5000頭、集めたとします(罹患してない子の方が集めやすいので)。GF食の飼い主の採用率は同じと仮定します。



● 仮定の研究②

GF食 :DCM 150、正常 1000頭

通常食 :DCM 350、正常 4000頭


オッズは、(150÷1000)÷(350÷4000)=1.71

リスクは、(150÷1150)÷(350÷4350)=1.62


オッズは変わりませんが、リスクは変わります。


後ろ向きの研究で、正常な個体を集めるのはたやすいので、リスクで考えると、数値が変わるので、駄目ということになります。



もう1回書きますが、

私は

数学が苦手です


獣医の論文、いいかげん、もう少し、まともになって欲しい。

2023年5月 2日 (火)

医学と数学

医学には、数学的な思考が必須


よく例に出す話


ここに以下のような癌検査があります。


● 癌を80%発見できる検査(感度80%)

● 健常者を80%除外できる検査(特異度80%)


この癌検査を、日本人男性1000人に、ランダムに実施します。


●日本人男性の癌罹患率は、約1%と言われています。



① 癌患者は10人(1%)

② 癌患者10人中、検査陽性者は、8人(感度80%)

③ 非癌患者のうちで、検査陰性者は、990×0.8で792人(特異度80%)

➃ 非癌患者のうちで、検査陽性者は、990-792で198人


なので

この検査で陽性になった場合の、本当の癌患者の割合は、


8÷(8+198)×100で、3.8%


TVで宣伝している癌検査なんて実はこんなもの




この検査、

我が業界にも入ってきました。



統計学的な意味も知らず、飛びつく獣医師、多いだろうね~(獣医師は数学が苦手だからね)


ちなみに

私も、数学は苦手です

・・・・・・・・・・・・


さて

なんで、そんな検査が、獣医療に入って来たかって?


そりゃ

数学の分かる医者の世界じゃ、通用しないから、さ





2023年5月 1日 (月)

コロナを経験して思う事

感染による脳へのダメージ(ロングコビット、アルツハイマーのリスクの上昇)の問題

など、

コロナは、

まだ到底終焉ではないけど、


コロナ渦を経験して思う事・・・・



世の中には、病気は沢山ありますが

感染症ほど

原因と結果と対処法(予防法)と治療法がわかりやすいものはないです。



例えば、

癌や、アトピー、糖尿病、心臓病等、直接の原因や、完治させる治療法すらいまだ明確ではない病気は世の中にあふれているから。



ある意味、

わかりやすい

疾患であった感染症のコロナでさえ



メディアには


素人による

いや

一部なんちゃって専門家による


嘘や勘違いやデマや陰謀論があふれたね。


驚きました。



日々の診察で

医学に素人である飼い主に対し、


ある意味コロナ以上に複雑な説明がいる疾患の治療に同意してもらうかどうかなんて、



結局は、

私達・・・・私の獣医学・・・・に対する信頼しかないんだよね。



フィラリア予防(フィラリアも感染症ですね)は食事による免疫力で・・・とか言ってる人に、慢性腎障害の治療を理解いただくのは、多分無理だと思う。




世の(獣)・・・・医療関係者の少なからずの人は、


感染症の対策でさえ信用してくれない人がいるのかぁぁぁぁぁって思ってると思います。



日本では7万人が死に、

米国では100万人が死にました。


日本の対策は、他国との比較でもよくやった方ですね。


最前線の医師に感謝しかないですね。

(医師の皆さん・・・・怖かったと思います)。

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