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北森ペット病院


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2023年5月 2日 (火)

医学と数学

医学には、数学的な思考が必須


よく例に出す話


ここに以下のような癌検査があります。


● 癌を80%発見できる検査(感度80%)

● 健常者を80%除外できる検査(特異度80%)


この癌検査を、日本人男性1000人に、ランダムに実施します。


●日本人男性の癌罹患率は、約1%と言われています。



① 癌患者は10人(1%)

② 癌患者10人中、検査陽性者は、8人(感度80%)

③ 非癌患者のうちで、検査陰性者は、990×0.8で792人(特異度80%)

➃ 非癌患者のうちで、検査陽性者は、990-792で198人


なので

この検査で陽性になった場合の、本当の癌患者の割合は、


8÷(8+198)×100で、3.8%


TVで宣伝している癌検査なんて実はこんなもの




この検査、

我が業界にも入ってきました。



統計学的な意味も知らず、飛びつく獣医師、多いだろうね~(獣医師は数学が苦手だからね)


ちなみに

私も、数学は苦手です

・・・・・・・・・・・・


さて

なんで、そんな検査が、獣医療に入って来たかって?


そりゃ

数学の分かる医者の世界じゃ、通用しないから、さ





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