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私の病院のHPには、医療情報をかなり豊富に乗せてますが、
治療法は、ほぼ書いていません。
治療法が知りたくて、HP見るのに、意味ないじゃん・・・・って、よく指摘されるのですが、
なぜか・・・
私は、●●病は××で治療する・・・というマニュアルチックなHPや、大上段で獣医師が語るYoutubeのような情報サイトは大嫌いなんですよね。
慢性腎臓病は●●でなおす
アレルギー性皮膚炎は●●でなおす
僧房弁閉鎖不全症は●●でなおす
見たいな奴!
・・・・・・・・・・・・
獣医療の最前線というのは、
例えばね、
この3つ・・・・僧房弁閉鎖不全症に、腎臓病やアレルギー性皮膚炎が併発しているような症例が、しょっちゅう来ます。
こちらを立てれればあちらがたたない治療法って現場ではアルアルなんですよね。
そういう意味では、
私には
●●病は××で治療する・・・・なんて、明言する勇気はサラサラないですね。
先だって、
当院で、
中国から来日された獣医師と、内視鏡についての商談的なミーティングを行った(通訳つきで)。
細かい内容はここでは書けないが、
獣医療における内視鏡検査について、日本と中国で状況がまったく違うことがわかり、とても勉強になった。
内視鏡・・・・主に胃内を診るスコープ・・・・は、
日本では、
約30%の動物病院に導入されている。使用頻度は、一般的な町医者レベルでは、年間数回から十数回程度だと思われる。
これに対し
中国では、
約80%の動物病院に導入されており、使用頻度も、非常に高い〈日常的に使用する)。
ペットの内視鏡の診断は、当然、全身麻酔が必要になる。
中国では、激しい嘔吐、頻回の嘔吐の場合、内視鏡検査を直ちに実施することが多いらしい。日本では、そのようなケースでは、血液検査があり、エコーがあり、バリウム検査があり、薬による反応をみて・・・・そして、最後に内視鏡検査となることが一般的だ。それは、全身麻酔のリスクを、日本では、飼い主も獣医師も非常に気にするからだが、
エコー検査等より、内視鏡検査の方が、診断が簡単なのに、どうして日本では最後になるのか?と、彼らには、それが非常に不思議に思えるようだった。
全身麻酔に対する考え方が、中国は、米国よりなんだね。
約2時間の会合だったけど、
有意義でした。
職業に国境は無いね。
私と同じ年代の方は、
体を動かす大切さって、身にしみて感じていると思う。
それは
年々落ちてくる体力の維持という側面もあるけど、もっと重要なのは、思考に与える身体性の影響。
体力が落ちてくると、脳内に霧がかかりませんんか?身体性の向上は、思考に良い影響を与えると思っています。
私の場合、
日々老化する身体性を回復させるためにやっていることは、
ジョグ
と
ライブハウスへ行くこと
ジョグは分かりやすいけど、
ライブハウス・・・・
音楽を聴くって、
実は、とても身体性を伴います。
ロックの音は、2つあればリズムになるけど、ライブハウスで、1~2時間、リスムに合わせて踊るわです。
(最前列、白い服で手を開いてあげてるの、私)
クラッシックも大好きでホールによく行きますが、クラッシクは、逆に、静かに聴かなきゃいけないという身体性を伴います。
私が尊敬し、かつ、第一線級でバリバリ活躍している医学者や哲学者も、身体性を向上させてる生活をなさっている方が多い。
やっぱ、身体性は大切なんだと思う。
ちなみに
妻は、空手
(昔は、クラッシックバレエをやってて、●●だったのにな~)
今の若い医師は、
AIを使って、バリバリ海外論文を読むから、かなわないね~・・・・と、医学部の先生が言われている
とは、
大学(獣医学部)の先生とやり取りをしていた時の、医学部の状況の話。
DeepL
Perplexity
PubmedX
この数年、医学生物学領域のAIの発展は目覚ましい。
獣医学と獣医療では、必ずしも、最適解は一致しないが(終末期医療に対する考え方や、医療費の問題で)、
最先端の獣医学を求めていく姿勢において、
これからは
臨床獣医師間で、
かなりの差が出てくる時代に突入
『良い獣医師像とは』
・ジェネラルで、かつ、スペシャル
・AIを使いこなす
(一昔前は、英語論文を読む能力も条件の一つだったけど、AIがあればね・・笑)
獣医学は、日々発展し続けている
ゆえに
獣医師は、いつだって発展途上
私達は、最適なツールを使って、日々の前進あるのみ
(ちなみに上記AIを知らない一般の方・・・・・ネットで、エビデンスを探したなんて大上段に構えられても、我々とはそのエビデンスにおいて、質がまったく違うので、あしからず。ちなみに、一般の方にも、このAIは開放されてますので、知りたいことはまじめに勉強しましょう!)