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北森ペット病院


獣医療・疾患

2023年4月15日 (土)

悪魔的な・・・・

プロフェッショナルな一人の人間としては、

当たり前ですが、

病気が完解して、元気になったペットを見ると、感動します。


でも


確率論的に、一生に1回しか出会わないであろう疾患に遭遇した時にも


同じく、感動する私。


悪魔的ですね・・。


論文にしたあの症例、国内では多分報告のないあの症例、成書の端っこの方に記載が少ししかないあの症例・・・・・ペットは苦しいし、飼い主の心痛も思うと、泣けてきちゃうけど、その症例との出会いを、ある意味推進力にして、自身の能力を開発してきた自分。


かなりドライな部分もあります。

(獣医師には見えないというご評価をよく賜るのは、そんな性格が透けてみるのかね)


さて


そんな悪魔的な私に

また、多分、二度と出会えない症例がきました。


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三毛猫の雄!

珍しさ、わかりますかね?


ちなみにこの子は、苦しい疾患ではないです(多分)


・・・・・可愛い。

2023年2月19日 (日)

道は遠く・・・・・

ジェネラリストとスペシャリスト


業界では


総合医と、専門医になるわけだけども・・・・・。



尊敬する医師のイワケン先生の言葉で、ジェネシャリストというのがあって・・・つまり総合医であり、専門医である(またはその逆)・・・・先生は、それを目指すべきと言われている。


先生の、そんな『ジェネシャリスト宣言』なる本を読んで、


意気込んで4年かぁ


当然、

私の立ち位置では、


ジェネラリストにスペシャリティをつける方向でのジェネシャリストへの道だけども


日々、

その道の専門医に色々指導を受けたりしていると



こっちに気をとられているすきに

あっちがおろそかになったり・・・・・


ジェネシャリストの道は、遠く、一生かかるね。


2022年10月 8日 (土)

獣医の実施する全身麻酔のリスク

獣医の実施する全身麻酔のリスクは、

0.1~0.2%

と言われています。


さて

話題のコロナワクチンの、副作用・・・・心筋炎の発生頻度のデータが、CDCから発表されました。


https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/71/wr/mm7114e1.htm


かいつまんで書くと


ワクチン誘発性心筋炎(ワクチンが原因で発生する心筋炎)は、

1回目  20万回に1回
2回目  3万回に1回
3回目  5万回に1回


ちなみに

コロナウイルス自然感染時の心筋炎の発生率は

2000人に1人です。



リスク(発生頻度)は、%に換算すると、イメージしやすいです


ワクチン誘発性心筋炎は、

1回目 0.0005%
2回目 0.0033%
3回目 0.002%


獣医の麻酔リスクの100分の1ですね。



2022年2月 4日 (金)

なし崩し的に・・・・・

新型コロナの抗原検査キットが、

市中で

販売されています。



私も自分の体調管理も含め、

使用しています。



実はこれ、なし崩し的に、一般販売が実施されているわけですね。



思うに、

どうせなら、


一緒にインフルエンザの検査キットも販売してほしものです。


さらに

どうせななら、


コロナと同時に検査できる連結したタイプのキットを・・・・猫の白血病とエイズの検査は同時にします・・・ね



さらにさらにどうせならば、


下痢のノロウイルス、ロタウイルス、性病のキットも、ね。



医学村は、


庶民は、ちゃんと検査できないから、市中でのキットの一般販売を認めなかったのですが、


結局

今回のコロナのなし崩し的に販売されて、ね


(妊娠診断キットは、病気じゃないから、販売されたんだよね)



キットには、


診断前確率、感度、特異度・・・・という数学的概念を理解する必要がありますが、


中学校の理科の授業で、おせーーーたらいいやん


って思うね。


(ちなみに、TV出演している、コメンテーターの99%は、そんな概念理解してないけどね)




2022年1月30日 (日)

乳がんのエコー

猫の乳がんの超音波(エコー)検査です。


人間用の最高級マシーンで撮影しました。

1~5mm程度の乳腺ガンが、拡大されて、検出されています。





獣医師と、医師の知的レベルは広がるばかりだけど


(当然、我々が下ね)


テクノロジーが、

そのレベルの差を

縮めてくれるかな


2022年1月28日 (金)

結局信頼なんですが・・

ネットが発達して、

素人が、(獣)医学情報に容易にアクセスできるようになりました。


しかし、

最新のエビデンスレベルの情報は、当然ながら英語で書かれており、なかなか最新の真の情報に素人が達するのは英語ができなければ難しい。


さて、

国内の獣医系大学や、高度獣医療センターが発信している、怪しい情報をみて、

信じてしまう方がいる。




医療の場合は、いかに一部の大学等が情報を発信しても、その情報から帰結される治療法に国家が設計した保険点数が付いていなければ、それはエビデンスがないので・・・それどころか危険なこともあるので・・・医療の臨床の現場で治療法として実施されることはないけど、



獣医の場合は、保険制度ではないので、まあ、ひどい治療法が・・・・・人間ではもう10年前に廃れた治療法が、大氾濫している。



ネットで素人が見つけた動物の治療法が、

科学的に妥当な治療法かどうか、


主治医に聞けばいいのだが、


あのスティーブ・ジョブスでさえ、

主治医のいうことも聞かず、


某オカルト治療法を信じで、寿命を縮めた・・・・。


なかなか

飼い主に話して信じてもらう・・・・・というのは、

言うは易しなんですよね。



2022年1月 9日 (日)

いい仕事したね・・・

昨年末の仕事。


現在世界TOPの高精細超音波診断装置で、犬の尿管結石の3Dを撮影して、その後、実際に手術で摘出した尿管結石を、画像比較した動画です。

 




いや~、ばっちりでしたね。


・珍しい症例

・珍しい超音波診断装置

・珍しい手術

・飼い主の協力


すべてが揃った、二度とないであろうチャンピオンデータですね。


2021年12月 2日 (木)

多分、世界初・・・かな

当院は、仕事用のYoutubeチャネルを2つ持っています。


そのうちのひとつのチャネル登録数が、190人!


100人の登録までに

2年かかったけど、


100人から190人まで1ヶ月!!!!!

面白いですね~。


Youtubeって、

規制がない分、TVより、エロで、グロで、デマゴーグが多い。

でも、

時間制限がない分、思想家・哲学者の口演などがノーカットで楽しめる・・・・・音楽もあるし・・・、相対的には、TVよりは、ましだね。

 

さて、

私のチャネルは、

超短い獣医医療関連動画を流してます。


プロが視ないと多分意味は分からないので、

普通の方には、

感動がまったくない無いチャネルです。


その感動が無いチャンルで、

多分、

世界初と個人的には思っている動画を本日UPしました。


犬の尿管結石の3D/4D超音波動画です。



4mmの石が尿管に挟まってます。


世界初に同意してくれるあなたには、感動的でしょ?

 

さて、この子、

恐ろしいことに、無症状。

ドック(健診)で、見つかりました。



予想できなかったことをみつける・・・・・まさに専門職の醍醐味で、この感動があるから、まだ先にいけるんだよね。飼い主と、ペットには、変な言い方だけど、こんな時、感謝しかないんだよね。その感謝を返す為に、治療があるんだけど。



当院で、手術です。


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2021年2月14日 (日)

これからの臨床獣医師の・・・・

最近は、毎週、県外から来院があります。


実際の来院は、東北地方から中部地方の範囲ですが、主治医を介しての検査になると、北海道から西日本までで、犬種猫種特異的な疾患にフォーカスして仕事をしていると、顧客の対象が日本国全体に広がりますね。


思うに、


犬種や猫種に特異的な疾患を、


人医療のコーホートとして考えると、


寿命がたかだか十数年の彼ら・・・・その半生以上に彼らと付き合える我々が取集した生涯のデータは、サイエンティフィックに非常に貴重で、


ほとんど唯一、


医療を超えることができるポイントになると思う。



今、獣医療では、

やる気のある先生は、認定医を目指す傾向があるけど、


専門医になれないならば

(もしくは認定医としてその分野だけの専門診療に特化しなければ)、



私は、金儲けの看板以外には、あまり意味がないと思う。



それよりは、

コホートの数と、種類を増やしていくほうが、全科診療を標榜する獣医師らしいと考える。



今注力しているドーベルやボクサーには



DCM,ARVCのような心筋症以外にも、甲状腺機能低下症、肝炎、DM、vWD、ウォブラー症候群など、かなり細かい検査が必要な疾患が発生する。



2021年1月現在で、

ドーベルは51頭、

ボクサーは80頭


のカルテになった。


(認定医の先生は、それだけ集めて観察しているのだろうか? )



犬種や猫種特異的な疾患に向き合うことで、


別の疾患も改めて見直しできて、個体を生涯観察するイメージがもてて、本当に、いい刺激だね。


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2021年2月 1日 (月)

腫瘍科のページ

HPの
腫瘍科ページの作成にかかっています。

https://www.kitamori-ac.com/oncology



腫瘍(ガン)検査は、CT !!

へのアンチテーゼの気持ちでね(笑)


最近CT入れている動物病院が増えましたが、CTは、検査後に外科的なアプローチができる能力・設備があってこそ、


意味がある。


多くの腫瘍は、レントゲン検査や、超音波(エコー)検査で仮診断は可能です。しかし、CT検査は、3次元での解析ができるため、単なる診断から治療への架け橋になります。


でも、獣医療では、ほとんどの病院は、CTを検査だけで使っている。


・・・CTは麻酔が必要ですから、それなら、超音波検査で充分です。


思うに、

集客のための導入なんですね。


え~、こんな麻酔器で、

え~、こんな外科機器だけで、


よ~も、CT入れるよね(笑)。

 

無論、

 

肺、神経、脳の腫瘍や、転移性のガンの評価には、CTは必須で、その分野は、超音波検査やレントゲン検査はまったく不向き。


でもその場合は、

MRI検査との併用も重要になるから、結局、CTを入れているだけの病院は、


誤診が増える。



私は、CTを買って喜んでいる病院は、ほんと、努力不足だと思うよ。



全科診療をうたう


獣医療も


高度を売りにした、なんたらセンターって名前が流行りだけど、



確かに、

CTがないと高度ではない、

でも

CTだけじゃ高度ではない



私の信頼する私の紹介(二次)病院は、


CT、MRIは当然で、

内視鏡も外科器具も、人間の大学病院並みの設備。



見ている世界が違うんだよね~。



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