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北森ペット病院


獣医療・インフォームドコンセント

2019年8月14日 (水)

治療者としての私の①、②

北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。


散々、誤診について書きましたので、今日は、誤診がなかったとして、治療に進む場合の私について書きます。


医療と違って、


科学的なベストは常にはつくせないと言うのが獣医療。



当たり前ですね、心臓移植適応でも、できませんから。



加えて、経済学的な問題もあります。医療と違い獣医療には公的な保険制度はない、実費払い。



その治療費は、我が家は出せません・・・・・気にしなくて良いです、私だって自分の犬に出せない治療費ってありますから。



だから、ベターが獣医療。



さて臓器移植はともかく、



診断をくだしたあと、ベストの治療法を、私はまず提示します(私①)。



で、飼い主とお話をして、



金額、通えるかどうかなどから、ベターの話を私は提示する事もあります(私②)。

 

で、私は、私①と、私②の違いに、いつも不思議を感じます。



私①は、明らかにひとつの分裂しない私です。私ならばこう考えると思う私が話す私ですから、私は一つです。



私②は、明らかに多数の私が混在します。お金がなかった学生の頃の私、知識不足だった頃の私・・・・様々な体験で構成された私ですね。



ただただ思索する私は一つですが、他者に対峙する私は多重な人格で構成されているのではないかというのが今の私の解釈ですね。



私①と私②は違うのですね。



おそらく


私①と、私②が同じなのが、狂信者ですね。キチガイさん。俺は、ナポレオンの生まれ変わりだ~ってパターンですね。いつもナポレオン(笑)。



私②と、私①が同じなのが、多重人格者なのかな~。



私って不思議で、嫌なもの。



現在の闇は、ほぼほぼ私の闇です。私の主張、私の豊かさ、私のねたみ、私の成功・・・・・やだやだ。



動物には私がないので・・・・私と言う言葉がないので彼らには私はありません・・・・・だから私は動物の『あなた』ではなく、動物それ自体を愛するんだと思います。






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2019年8月13日 (火)

誤診⑤

北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。


誤診について書いてきました。


その最後⑤です。


しょせん人間は、現象を100%理解することはできません。それは、人間の世界の理解の仕方、それ自体に構造化されているからです。


病気①の原因はA、Aが起こる原因はB、Bが起こる原因はC・・Cの原因は・・・・・・D・・E・・F・永遠に続くからです。原因が明確と思われる人のインフルエンザでさえ・・・・・・感染する人としない人、感染しても発症する人としない人、発症してもすぐに治る人と脳炎になる人・・・・その違いはなんでしょうか?


私たちはインフルエンザでさえ、全てを理解できません。


インフルエンザは検査キットがあるではないかと言われる方もいますが、インフルエンザと同時に、なにか他のウイルスに感染しているかもしれませんし(それが個体差になって出ているのかもしれませんし)、検査キットの精度も100%ではありません(これは良く知られた事実ですね)。



繰り返しますが、私たちは単純な外因論で片づけられるようなインフルエンザでさえ、全てを理解できません。



さて、現象の把握は、感性、知性、理性と書いてきました。



そして、その過程の全てに誤診の種が潜んでいることも書いてきました。



どう考えても、誤診はなくせませんが、誤診を見つけることはできます。



それは、時間軸が感性で捉えられる何か新しいものを発生させた故かもしれませんし、理性による経験則の変更かもしれませんし、転院による後医の感性、知性、理性かもしれません。




診察とは何かと考えるとき、

それは、『これは●●病です』ではなく、『これは●●病であろうと思われる』であり




治療とは何かと考えるとき、

それは、『××をすれば治る』ではなく、『××をしないと治らない』です。




人間による世界の理解は、そんなものだと思います。




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2019年8月12日 (月)

誤診④

北森ペット病院・北森です。当院ブログをご覧頂き、感謝いたします。


というわけで、どういう原理で誤診が起こるのか、興味深い問題です。


誤診の④。


②で感性について書きました。③で知性について書きました。



今回は、最後の理性についてです。



理性は、感性と知性で得た現象の理解を・・・・病態の把握を・・・・・・経験則にもとずき、疾患名にする力です。



経験則には、自身の経験則と、現在の最先端の経験則があります。



理性が誤診を引き起こすパターンの①は、



この自身の経験則と、最先端の経験則の乖離です。



獣医師本人は、誤診なんてしてる気はさらさらありません。全科診療の獣医療のフロントラインでは、全ての事がらに精通するのは事実上不可能です。誤診のよくあるパターンですね。これは、どの獣医も同じですね。しょうがないです。人間の限界です。




理性が誤診を引き起こすパターンの②は、


意外に思われるかもしれませんが、目に見える、単純な病態でおこります。目に見えるというのは、飼い主でも感性で同じように拾える病態であり、単純というのは、知性の項で述べた、眼に見えないものでコードできない病態という事です。



例えば、そうですね・・・・下痢、咳、皮膚炎などですね。


目で見えるので、感性で何が起こっているのか、飼い主でもわかります。わかるというのは、飼い主と、獣医師の言葉も同じということです。


単純なので、病態を目に見えないものでコードできず、知性レベルで、飼い主と獣医が同じものを見ることになります。


コードがないということは、経験則らしい経験則はなく、ただ同じような病態が見られる疾患が確率論的に様々存在するということです。


この場合、獣医は、時間をかけ、可能性のある疾患に効くであろう薬剤を道具として順番に使っていき、効果の有る無しから、後付で疾患名に迫ります。


わかります?


何の病気か分からないのに、薬を使うのです。



治療を進めながら、後づけで、疾患名を決めていく作業です。良くあるんですよ~。診断的治療といいます。



でも、


飼い主にとっては、数週間も、何やってるの?



で、転院先で、



転院先の獣医師は、フムフム、ここまでこれをやって治らないなら、次これかな? 



おおお、治った!



先生、素敵、名医! 



俗に言う、後医は名医と言うやつですね。



つまり、全ての獣医師は、名医であり、誤診するヤブにもなっているわけですね。そんな現状、googleのなんちゃって評価欄をみればわかりますよね。


さて、理性ですが、


理性って不思議で、理性は自身の考えに強い原理を与える存在であり、しかし、逆に、その原理をも批判できる存在です。



もし、理性の面で、良い獣医師になれるとすると、



俺、もしかしたら間違ってる?・・・・・・この病態の最先端の情報はどこにある・・・・と立ち止まる、そういった自己批判の強い理性を有する獣医ですね。



奴隷の時代は、奴隷は普通で、奴隷は奴隷なりに奴隷の生活を普通にしていたわけで、でもそのうち、奴隷にも人権をって話になって、今では、当然、奴隷自体がおかしいです。



奴隷の時代に、奴隷にも人権をという理性をもてる獣医であり、奴隷にも人権をという時代に、奴隷なんかおかしくない?って思える理性をもてる獣医ですね。



つづく



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2019年8月11日 (日)

誤診③

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というわけで、どういう原理で誤診が起こるのか、興味深い問題です。


誤診の③。


②で感性について書きました。


③では、知性に関する誤診の原因について。


あたりまえですが、知性があったほうが、誤診は少なくなります。


知性とは、規則にのっとって、主観的に、現象を原因(病名)に向かって統一する能力です。規則とは、量、質、関係性などのカテゴリーに現象をはめ込む作業ですね。


知性のブラッシュアップ・・・・・重要ですね・・・・ただね、200年前の医師は、それでだけでよかったのかもしれません。知性は、個人にのみに内包されるものでしたから。


しかし今は、例えば、最高の知性をもってしても、レントゲン写真1枚にも、かないません。


知性は、機器にはかないません。


科学が厳密になればなるほど、現象は、一般的には感性で実感されるものから、感性では実感されない・・・・見えないものでコードされていきます。


体重が重いというのは実感できますが、ここに質量と言う目に見えないものでコードすることが、厳密科学の萌芽です。客観の誕生ですね。


客観・・・・それを可能にするのが機器です。感性で、主観的に目が痛いのでは?と判断しても、客観的に眼圧が測れなければ緑内障とは診断できませんし、咳をして主観的に胸が悪いのではと思っても、客観的なレントゲン検査がなければ、肺で何がおこっているのかはわかりませんね。



個人の知性もさることながら、個人の外部に多くの知性の集合体である医療機器を配置し、いかに自身の知性を主観から客観へ向かって拡張するかが肝ですね。客観へ拡張と書きましたが、機器は知性の集合体ですから、結局、自身の知性と、他者の知性の融合ですね。



つまり、医療機器が少ないと、原理的には誤診は増えます(というか、誤診を避ける為に、人間には見えないものでコードする医療機械が誕生しました)



さて、悲しいことに、この知性が関与する誤診は、飼い主には気がつかれない事も、多々あります。



例えば


まだ、獣医療に、エコーがまだ発達していなかった20年前


イヌで、突然黄疸が出て、はきまくって、ぐったりして、数日で死亡する症例がよくありました。


血液検査はおこなえたので、検査すると、当然、黄疸ですから、肝臓の数字が非常に悪いわけです。


当時は、肝臓が悪い・・・・・先生によっては肝炎とか、肝臓がんとか、まあ色々ね・・・・・と言って、それで、納得の医療でしたね。



なんかおかしい?一部の獣医は思っていましたがね・・・・(コレは明日以降の理性の判断)。



今、当時を振り返って、肝臓が悪いと言ってあきらめた症例の半分程度は、実は、エコー診断で救われたな~と思います(ようは誤診だったんですね)。




また、飼い主と、主治医の関係性の中で、知性が関与する誤診は見逃されます。



高度な、様々な医療機器を使用せずに、それなりにある病名にたどりつき(20年前の肝炎のように)、それで納得する獣医師の元には、それで納得する飼い主が基本あつまります。


昔のように、黄疸が出て、肝臓の数値が悪くて、死亡・・・・肝臓ガンか、肝炎だね~。


聴診して、雑音があって、心臓が悪い・・・・・これは、僧坊弁閉鎖不全症と言ってね・・・・・。



それで、互いに納得できれば、それはOKですね。



知性が関与する誤診は、意外と気がつかれない事も多いです。そして、誤診している本人も案外真剣に誤診しています。


(と、書いていても、私も誤診してますよ。だから、誤診の原理を考えるわけです。名医じゃないので、ね。そうそう、ちなみに、名医の定義は、狭い、狭い、得意分野しかしない医師ね。間違いようがないからね。なりたかないですね。)


つづく


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2019年8月10日 (土)

誤診②

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というわけで、どういう原理で誤診が起こるのか、興味深い問題です。


誤診の②。


私の現在の考え方は、世界の把握は、


(1) 五感で時間軸にそって主観的に状況を把握し(感性)

(2) (1)で得た情報を主観的に法則を与えて病状を確認し(知性)

(3)  (2)の病状を、客観的なデータとすり合わせて診断する(理性)


だと思います。


で、おそらく(1)~(3)のどの段階でも、誤診におちいる罠はあります。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今回は(1)について


目が見えないと皮膚炎の場所もわかりませんし、鼻が効かないと腎不全の口臭もみつかりません。そういう意味では、五感は当たり前ですが必須のもの。体調が悪ければ、五感は研ぎ澄まされませんので、獣医師の体調管理はとても重要ですね。


さて、五感を利用した状況の把握には、時間軸も重要です。


尿が赤い・・・・・血尿ですが・・・・・・・赤い尿が頻回あるのと(例えば膀胱炎)、1回だけではでは、同じ血尿でも状況はまったく違います。1回の方が実は怖いのですが(例えば溶血性貧血)、膀胱炎を繰り返す犬の飼い主が、実は血尿は1回だけなのに(膀胱炎ではないのに)、また膀胱炎になっちゃった・・・なんて言うと・・・・。


獣医師も、飼い主も、この時間軸というのがくせもの・・・・・というのは、考えすぎるほど考えなくてはいけませんね。



最近あった、誤診


おう吐の犬、元気ない・・・・・・(1)→(2)→(3)に進んで、急性の胃腸炎と判断(最近、急激な暑さでおおいです)・・・・・・それで対処・・・・・一時的に良くなりましたが、



なんと翌日夜、前庭疾患・・・・・・・めまい(眼球しんとう)、首の傾きで、立てない、おう吐で・・・・まあ、ひどい。



それは飼い主ビビりますよね~。



すっかり、胃腸炎と診断して処方した薬のせいにされるわけですね。



感性が、時間軸で把握できなった状況が誤診をうみ、飼い主の無知が誤解をうみ、散々ですね。



というわけで、診断の第一段階の


(1) 五感で時間軸にそって主観的に状況を把握し(感性)


では、獣医師の体調、時間軸、飼い主の発言・・・・などに、誤診の罠がありますね。



とほほ



つづく


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誤診①

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誤診について。


高名な医学部の某教授が、退官のときお講演で、『私の誤診の割合は20%だった』・・・・数字はうろ覚えですが・・・・と言って、講演を聞いていた医師たちは非常に驚いたと言う話があります。



誤診率の高さではなく、低さにです。



え~そんなに誤診しないの・・・・・・と、医師たちは、驚いたのですね。



昔読んだ、米国の内科学会の論文でも、平均的な誤診の割合は30%だったような気がします(10件のうち3件は誤診)。



多分、平均的な医療者の誤診率がホボゼロになれば、おそらく医療行為は免許制ではなく、市民に開放されると思います。免許もちに正義があるとすれば、誤診した3割の追及ですね。




(2割3割の数字はどうでもよいのですが)




ところで、どの(獣)医師も、誤診なんてしたくないのに、私も含めて、何で誤診するのだろうと考えます。



ヒトは所詮、現象それ自体を、完全には、把握することはできません。永遠に! 細胞、核、遺伝子、分子、原子、・・・・行っても行っても、さらにそれを細かくコードする法則が出てくるからですね。


今仮に、現代の医学情報を全てインプトしたスーパーコンピューターがあったとしても、今日の診断は、1年後には誤診になっている可能性があるということですね。


私達の子供のときは、インフルエンザ=風邪でしたね。



まあ、論文報告の、誤診の割合が3割ということは、その時点では、7割はうまく治療できているということで、でもそれは、誤診でもうまく治療されたと思っているケースも後から考えたら含まれますね。


さて、それはともかく、私は、平均的な誤診の割合が3割だとしても、なぜひとによって差が出てくるのか・・・・・に興味があります。


つまり、現象自体を完全にはとらえられないけど、



そのこととは別に起こってしまう、誤診の個人差の発生原理に興味があります。


つづく


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2019年8月 4日 (日)

率と割合の違いもわからずエビデンスってね・・

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率と割合は、明らかに違う概念ですが、日常生活では混同されていますね。



高校球児のピッチャー登板問題が話題ですが、例えば、打率は率ってついてますが、実は割合。


簡単にいうと、


割合は、単位がなく、0~1(もしく100をかけて%で示すことが多いですね)。分母と分子が同じ単位の場合には割合ですね。


対して


率は、分母と分子の単位が違うもので、例えば、100m山に登るごとに、●度温度が下がる(温度低下率)みたいなやつですね。



さて、医学も、死亡の割合と、死亡率があります。



一般的には、医学の場合の死亡率は、年率で出すことが多いですね。



よく、人間は死亡率100%といいますが、正確には死亡の割合が100%と言うべきですね。



では、率と割合って、どう使いわけるのでしょうか?


例えば、獣医学でいうと


15歳で死亡するのを17歳まで生き延ばす薬のデータは、率で表します(だって、どうせ死亡の割合は100%ですからね)


対して

ボケる犬の発生を下げる薬のデータは、割合で表わします(だって、年間のボケの発生率を下げても結局長生きしてボケたらいっしょですからね)

 

まあ、かなり短略しましたが、こんなこともわからずにエビデンスっていわれてもね~。



私のみたところ、99%の獣医師は・・・(私も、日常生活では、めんどくさくて、すっかり間違って使ってますがね)



ちなみに、獣医師は離婚率が高いというのは定説ですが、いや、それ、離婚の割合ですからね。



今日も暑いね(笑)

 

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2019年8月 3日 (土)

専門医・認定医制度って、本当に専門性を担保してる?

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専門医・認定医制度って、本当に専門性を担保してるの? かについてのお話。


業界では、皮膚科に始まり、眼科、腫瘍科など多くの専門医、認定医が存在します。専門医と認定医の違いは、今回の話には本質的に関係ないので、ここでは、ひとくくりに、専門医と表現します。



さて、先だって、某研究会に出た時の話、


某有名専門医が、●●の症例は、××治療が効くんだけど、この子のように効かない場合もあるから注意しましょう。


なんて、おっしゃる。


すかざす、


『その事、ケースレポート(論文報告)しました?』 と聞いたけど、


ごにょごにょ。


一般医に得意げに言うのは簡単だけど、広く公言するのは怖いのね。一般医が、同様な事を言っても洒落ですむけど、専門医がそんな態度じゃ、世も末だよね。


エビデンスは、エビデンスで乗り越えなきゃ~。



さて、獣医の専門医制度は、日本の医師の世界をまねて導入している制度です。そして、その日本の医師も、米国の医師の制度を真似しています。



しかし、米国の医師の専門医制度と、日本のそれが決定的に違うことがあります。


それは、専門医を認定する機関です。


日本の医師の専門医は、所属学会が認定します。米国では、独立機関が認定します。当然、日本の医師の世界を真似している我が獣医の世界も、所属学会が認定します。


日本では、所属学会の学術大会に参加して、所属学会の主催する講義を聴講して、試験を受けて資格を得るわけですが、ある高名な医師の話ですと(後述)、日本の医師の専門医制度は、多分に学会活動の、ご褒美的な色合いが、時にあるそうです。


まあ、がんばってるね! みたいな感覚なんでしょうね。


む~、医師の世界でさえそうなんだから、獣医の世界なんてね・・・・。


米国では、前記のように、学会にコントロールされない機関が、専門医を認定している上に、



このような論文も出されて、学会と、専門医認定機関が、互いにけん制し合っています。



専門医を認定する機関の試験が、どの程度、実際の臨床ケースとあっているかのデータ解析の論文です。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28609535



米国の医師のようにはいかないとは思いますが、



今の獣医業界の学会が主催する専門医制度は、本当に機能しているんでしょうかね?また、学会が生み出す専門医の質をどうやって担保するのでしょうか。先に挙げた事例を見ても、結構悲惨だと思います。みんな同じ状況で、同じ間違いをする専門医を量産しているとしたら、悲しいね。



私は、専門医ではなく、専門家を目指しているので、制度自体はどうでもいいのですが。


(今回の米国の専門医制度の話など、敬愛する神戸大学医学部感染症の岩田健太郎先生のコラムを参考にしました。岩田先生の数々のお話、書物は、私に、私自身の至らなさを気がつかせてくれると同時に、勇気を与えてくれます。医師にはこのような思想家的な臨床医が居るがすごいし、うらやましいですね。)


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2019年7月29日 (月)

コラム更新(クローン②、エピゲノム)

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コラム更新されました。
https://wannya365.jp/article/column/588


クローンの話の第二弾で、エピジェネテイク(エピゲノム)の話・・・・・・・氏か育ちかの話ですね。



エピゲノム・・・・・え? 聴いたことがない? 


20世紀後半から21世紀にかけて、医学には重要なパラダイムシフトが2つありました。一つが、EBM(エビデンス主義)で、もうひとつが、このエピジェネティクですね。



簡単に言ってしまえば、氏も大事だが、育ちも大事と言う話(当たり前だけど、それを科学が実証した)。



生物は遺伝子にコントロールされていますが(氏)、その遺伝子の発現を更にコントロールする後天的な上位概念があって(育ち)、それがエピゲノムですね。



そんな話を書いています。



まあしかし、悲しことに、獣医業界では、まったく話にもあがらない概念なので、一般の方は知らないですかね。



でも、天動説から地動説に変わっても、人々の眼に映る外界は同じ。



医学もそうかもね。



重要な構造は、重要になればなるほど、眼に見えないものにコードされますから、知らない人にとっては、無いものと同じ。



今日も平和な獣医業界です(笑)。

 

 

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2019年7月26日 (金)

クローン(コラム更新)

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コラム更新されました。


クローンについてのコラムです。NHKで取り上げられるなど、クローン猫、クローン犬が一部で話題です。


今回は、クローンの話の前に、まずは、クローンに関わる様々な概念・・・・・・・遺伝子、ゲノム、DNA、染色体・・・・・の違いについてのお話を書いています。


https://wannya365.jp/article/column/569



クローンの話はともかく、遺伝子の意味を知ることは、今後の医療を理解するうえでとても重要ですから、ぜひそういうイメージで読んでは欲しいです。



ところで、かのアインシュタインは、生物学(医学)は科学じゃないと言って、大嫌いだったんですよね。



科学は、言ってしまえば、物質と物質の関係性を示すものですが、関係性がを示すとき、関係性が公式化されないと精密科学とはいえませんね。公式とは、目に見えないもので現実をコードするということですね。



エネルギーとか、質量とか、まさに物理学は精緻の科学で、ゆえにアインシュタインは、公式のない生物学がばかばかしく思えたんですね。



さて、病気は、ほぼほぼ遺伝子の変異です。遺伝子は、体の構成成分であるたんぱく質を作ります。体には膨大な種類のたんぱく質があって、様々な機能をになっています。だから、ある日突然、遺伝子の変異で、たんぱく質が変化すると、病気が発症するのです。



21世紀、病気を、遺伝子 - たんぱく質 という目に見えないものでコードする段階にようやく生物学(医学)は、入ったのです。



次は、遺伝子の変異をいかに公式化するかですね。



しかし、物理学も結局、あるものを公式化すると、その公式を担う概念は、何で公式化するかと・・・・・延々細分化されていくわけですね。



つまり、物質は、どこまでいってもさらに小さい物質に分割されるわけで、結局、現在の世界を把握する仕方では、永遠に世界は把握できなんですよね。



AはBでできている。BはCでできている。CはDでできている・・・・・・・・・。



世界を細分化して把握しようと試みるのは、理性の病気かもしれませんね。



あ、この場合の病気は、文学的な意味で、遺伝子は関係ないです(笑)


 

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